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業務アプリをAIで自動生成するチャット形式の開発・運用基盤、アステリアが発売

上田 羽純(DIGITAL X 編集部)
2026年7月9日

業務アプリケーションを生成AI(人工知能)技術を使って開発・運用するための基盤サービスを、アステリアが2026年8月1日から提供する。セキュリティやガバナンスなどに対応したエンタープライズ版も用意する。要件定義から開発・運用、改善・保守までに対応する。2026年6月23日に発表した。

 データ連携ツールなどを手掛けるアステリアの「Bakusoku.AI」は、業務アプリケーションを生成AI(人工知能)技術を使って開発・運用するための基盤サービス。機能要件などを自然言語でチャット形式で入力すれば、UI(User Interface:ユーザーインターフェース)やコード、動作環境などを自動生成する(図1)。セキュリティやガバナンスなどの機能を必要とする企業に向けたエンタープライズ版「Platio Canvas AI」も用意する。

図1:自然言語で要件を入力し、対話形式で必要なUI(User Interface)やアプリケーションを開発していく。図は「Bakusoku.AI」によるUI開発の例

 Bakusoku.AI/Platio Canvas AIでは、必要なアプリの要件を自然言語で入力すると、機能やデザインなどが提案される。チャット形式での対話により要件を固めながらアプリ本体を自動生成する。生成したアプリは「公開ボタン」を押せば、必要なクラウド環境などが設定され運用を開始できる。その後の改善・保守にも対応する。

 Platio Canvas AIではさらに、エンタープライズ版としてセキュリティやガバナンスなどの機能と、外部のAIエージェントなどと連携するためのMCP(Model Context Protocol)サーバー対応機能を用意する。同社のデータ連携ツール「ASTERIA Warp」などと連携させれば、既存の社内システムやクラウドサービスとのデータ共有が可能になる。専任のサポートサービスも提供する。

 同社はこれまで、ノーコード開発基盤を提供してきた。そこでの知見を元にガードレールを組み込むことで、ハルシネーション(幻覚)などの不適切な結果を抑制し生成傾向を制御しているという。

 正式出荷を前に小田急電鉄や日本農業新聞などがトライアル導入した。小田急は約10人規模のシフト・勤怠管理アプリを、日本農業新聞は会員制ポータルサイトを、それぞれ試作した。

 小田急 デジタル事業創造部の辻田 雅紀 氏は「AIサービスとの対話だけで要件整理からUI・データベース設計までを一気通貫で構築できた。従来のノーコード開発で必要だった設計・連携の手間が大きく削減される点に高い価値を感じた。開発後すぐの展開や外部エンジニアとの連携までを見据えて活用できる点も非常に魅力的だ」としている。

 日本農業新聞 食農イノベーション局ソリューション事業部の井野 剛介 氏は「必要なページを自然言語で入力し、AIサービスの質問に答えるだけでアプリを構築できる点に魅力を感じた。開発コストと時間の大幅短縮が期待でき、独自アプリを誰もが作れる将来を期待している」とする。

 アステリアによれば、AI駆動型のソフトウェア開発が広がっているものの、業務アプリの開発では、それに適したプロンプトや環境構築の知見が必要で現場での導入は容易ではない。

  Bakusoku.AIは2026年8月1日から、Platio Canvas AIは同8月日から、それぞれ出荷する。利用料金は表1の通り。Bakusoku.AIの有料プランが9900円(税込み、以下同)/月から、Platio Canvas AIは10万円/月からなど。今後3年間で5億円の売り上げを目指す。両製品とも2026年7月31日までトライアルキャンペーンを実施している。

表1:Bakusoku.AI/Platio Canvas AIの各プラン
製品名Bakusoku.AIPlatio Canvas AI
プラン名FreeStandardProPremiumEnterprise
月額利用料(税込)無料9900円2万9700円12万1000円(年契約で11万円/月)24万2000円(同22万円/月)
AIクレジット1200(初回のみ)3万6000/年14万4000/年6万/月(年契約で72万/年)12万/月(同144万/年)
データベース容量10メガバイト1ギガバイト20ギガバイト100ギガバイト200ギガバイト
ユーザー数1510
メール通知なし100通/月2000通/月1万通/月2万通/月
外部連携なしMCP連携MCP連携(標準搭載)、API連携(2万円/月)
セキュリティなしドメイン接続可IP制限、SSO、SAML、ドメイン接続可
サポートなしコミュニティ専任サポート
販売形態直販パートナー経由