• News
  • 共通

ソフトウェアに組み込むAIモデルのセキュリティ管理基盤、ジーグラビティが販売

上田 羽純(DIGITAL X 編集部)
2026年8月24日

開発中のソフトウェアに組み込むAI(人工知能)モデルやプロンプトなどのセキュリティリスクを検出し修正までを支援するソフトウェア管理基盤を、官公庁向けインテグレーションなどを手掛けるジーグラビティが発売した。AI技術を利用する際の安全対策を高められるとする。2026年7月30日に記者発表した。

 官公庁向けインテグレーションなどを手掛けるジーグラビティが販売する「Mend.io」は、開発中のソフトウェアに潜むセキュリティリスクを管理するための基盤製品(図1)。ソフトウェアに組み込むOSS(オープンソースソフトウェア)などのセキュリティ対策に対応する「Mend AppSec」に、AI技術向けのセキュリティ対策機能「Mend AI」をオプションとして提供する。

図1:「Mend.io」は、ソフトウェア向けセキュリティを中心にAI技術向けセキュリティをオプションで提供する

 Mend.ioを開発する米Mend.ioのEMEA・APACチャネル戦略ディレクターのルイス ブレトン 氏は「従来のソフトウェア向けセキュリティ製品はAI技術への対応が限られてきた。一方でAI技術向けセキュリティ製品は、OSSを含めプログラム本体やサプライチェーンへの対応が不十分だ。ソフトウェアとAI技術がつながる接点に本当のリスクがある」と両セキュリティに対応することの必要性を説明する。

 ジーグラビティ 代表取締役CEO(最高経営責任者)の山縣 智宏 氏も「ソフトウェア開発現場ではAIエージェントの導入やOSSの活用、外部パートナーとの共同開発が進んでいる。開発速度が高まる一方で、管理すべき部品や脆弱性の数、ソフトウェアサプライチェーンの複雑さも増し、セキュリティリスクの増加につながっている」と指摘する。

 Mond AIのセキュリティ対策は(1)AIモデルのリスクと(2)生成AIモデルの制御の2軸で構成する。前者では、OSSを管理する従来の手法によりAIモデル共有サイト「Hugging Face」などに公開されているAIモデルのリスクを見つける。後者では、嘘や偏りを含む出力や情報漏えいのリスクを検出したり、命令からの逸脱を防いだりする。社内でのAIモデルの利用状況なども把握できるとする。

 セキュリティ対策の領域は(1)検出(Detect)、(2)優先順位付け(Prioritize)、(3)修正(Remediate)、(4)強化(Enforce)の4段階で対応する。具体的には、ソフトウェアに使用されているAIモデルやAIサービスを見つけ、悪用のされやすさや業務影響の大きさで順位付けする。修正案を生成AI技術により提案し、CI(Continuous Integration:継続的インテグレーション)/CD(Continuous Delivery:継続的デリバリー)上でルール外の変更を防ぎ、AIエージェントにはガードレールを適用する。

 Mend AIの日本市場での利用料金は検討中とする。ライセンスは開発者単位とし、記者発表時点では1人当たり年間6万円(税抜、以下同)、Mend AppSecは20万円を想定する。

 ジーグラビティはMend.ioの独占代理店として、まずは中央官庁や自治体を顧客に持つシステムインテグレーターに販売し、そこからAI技術を必要とする企業へ展開する方針である。2026年度内に累計顧客1000社を目指す。