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フィジカルAIによる産業再生へ向け産官学の結集を、GMOグループの熊谷会長が呼びかけ
「第4回GMO大会議・秋・フィジカルAI 2026」より
GMOインターネットグループが2026年9月15日、都内で「第4回GMO大会議・秋・フィジカルAI 2026(GMO AIサミット 2026)」を開催した。同グループ会長兼社長の熊谷 正寿 氏らが、フィジカルAI(人工知能)の社会実装と日本の産業再興に向けた戦略について議論した。(文中敬称略)
「世界中が躍進する中、日本だけが置いていかれている。インターネットの登場から28年間は世界に、さほど遅れていなかった。だが、この3年10カ月でAI(人工知能)ロボティクスにおいて日本は周回遅れもいいところだ」--。GMOインターネットグループ代表取締役グループ代表 会長 兼 社長執行役員・CEO 兼 グループCAIO(最高AI変革責任者)の熊谷 正寿 氏は日本の現状に強い危機感を隠さない(写真1)。
熊谷氏は「2022年11月に『ChatGPT』が登場して以降、2次曲線の角度が急激に変わり、2026年に入ってからは垂直上昇の領域に入った。『もはやASI(Artificial Super Intelligence:人工超知能)は達成された』というのが率直な感想だ」とも話す。
その背景には、国産AIモデルの不足や、産官学連携の遅れ、研究開発投資の圧倒的不足に加え、日本の高額な電気料金(1キロワット時当たり米テキサス州の10倍)といった構造的ハンデがある。例えば、中国のユニツリー・ロボティクスは上海市場で上場時に時価総額10兆円を記録。米テスラは約220兆円という資金力を背景に市場を牽引する。
熊谷氏は「2040年に1000万人の労働人口が不足する日本の危機を救うためには、国内の技術を結集し『ソブリンヒューマノイド(国産人型ロボット)』を立ち上げるべきだ。これからのGDP(国内総生産)は『(労働人口 + ヒューマノイド) × 生産性』へと再定義される」と提言する。
国家成長戦略として官民で約80兆円を投じる
産業界の危機感に対し、政府もフィジカルAIを国家成長戦略の中核へ位置付ける。ビデオメッセージで登壇した高市 早苗 内閣総理大臣は、フィジカルAIやAI、半導体を成長戦略の重点17分野に含めたことを説明。「2040年度までに半導体を含め80兆円規模の官民投資を想定し、海外製に依存しない国産モデルを進める。2040年までに国産を含む1000万台規模のAIロボットを国内に導入し、世界シェアの3割超となる20兆円の市場獲得を目指す」とした(写真2)。
同じくビデオメッセージを寄せた片山さつき財務大臣・金融担当大臣は「2040年度までに累計370兆円超の官民投資ロードマップを見込む。フィジカルAIは、人の能力を高め日本の供給構造の強化と成長力向上を支える革新的な技術だ」と強調する(写真3)。


