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熟練者の暗黙知をルール化して判断のバラツキを抑えるAIサービス、モンスターラボが提供開始
製造現場の熟練者の判断をルール化するAI(人工知能)サービスを、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連コンサルティングのモンスターラボが2026年10月20日に提供開始した。生成AI技術、数理最適化、機械学習を組み合わせて、判断基準の言語化から判定エンジンの構築、運用を経たルールの更新までを担い、判断の質を保つ体制づくりにつなげられるとする。同日に発表した。
DX(デジタルトランスフォーメーション)関連コンサルティングを手掛けるモンスターラボの「TakumiRebuild AI」は、製造現場の熟練者が経験や勘を頼りに下してきた判断をルールとして書き起こし、組織全体で共有・継承するためのAI(人工知能)サービス。熟練者の暗黙知を形式知化し、担当者や拠点が変わっても判断の質を保てる体制づくりにつなげられるとする。2026年10月20日に提供開始した。
TakumiRebuild AIでは、熟練者の判断をルールの形で固定し、同じ条件に対しては誰が判定しても同じ結論が返るようにすることで、判断のバラツキを抑える。判定の根拠となったルールを可視化し、中身を確認したうえでルールを追加・修正もできる。
ルール化には、(1)生成AI技術、(2)数理最適化、(3)機械学習/生成AI技術、の3層構造を組み合わせる(図1)。
第1層の生成AI技術では、判断基準の抽出と言語化を担う。熟練者へのヒアリング内容や業務データを基に、熟練者がどのような条件でどう判断しているかを言語化し、ルールとして蓄積する。第2層の数理最適化では、第1層で蓄積したルールを基に、判定のためのエンジンを構築する。
第3層の機械学習/生成AI技術では、過去のデータを分析し、既存のルールに当てはまらない例外や異常を見つけ出す。それを受けて生成AI技術が新たなルール候補を作成し、現場での確認・承認を経たものを第1層のルールに反映する。これを繰り返すことで、運用を続けながら判断ルールを改善できるとする。
大手製造業の物流配置業務を対象としたPoC(Proof of Concept:概念実証)では、5週間で熟練者の判断ルールを抽出し、AIエンジンを開発した。その結果、熟練者の判断との一致率は約50%から約85%に向上し、熟練者の工数も約3分の1減ったという。
モンスターラボによると、製造業では熟練者の高齢化や人手不足に伴い、長年の現場経験で培われてきた技術やノウハウの継承が課題になっている。とりわけ経験や勘に根ざす判断は言語化が難しく、同じ状況でも担当者ごとに結論が分かれたり、退職・異動によりノウハウが失われたりする。
また、判断のためのロジックを業務システムに組み込んだとしても、その内容が外から見えないブラックボックスになりやすく、ロジックを見直すたびに外部ベンダーへの改修依頼をせざるを得ない例もある。
