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CDOの“次の一手”、セブン&アイ、横河電機、パーソルのデータ活用戦略

「CDO Summit 2019」パネルディスカッションより

指田 昌夫(フリーランス ライター)
2020年3月13日

いかに多くのデータを持つ企業でも、そのポテンシャルを生かせなければ宝の持ち腐れだ。東京・丸の内で2019年12月3日に開かれた「CDO Summit 2019」(主催:CDO Club Japan)のパネルディスカッションで、セブン&アイ・ホールディングスの執行役員 デジタル戦略部シニアオフィサーである清水 健 氏と、パーソルホールディングスのCDOである友澤 大輔 氏、横河電機の執行役員 デジタル戦略本部長の舩生 幸宏 氏がデータ活用について語った。モデレーターはCDO Club Japan理事で事務総長の水上 晃 氏。(文中敬称略。肩書はいずれも開催当時)

――データの可能性と価値をどのように考えていますか。

セブン&アイ・ホールディングス(以下、セブン&アイ)の清水 健 氏(以下、清水) :セブン&アイの執行役員デジタル戦略部シニアオフィサーの清水 健です。当社では、日々更新される頻度の高いコンビニエンスストアのデータのほか、スーパーマーケットや百貨店などからバラエティーに富んだ購買データが集まります。加えて金融のデータもあるので、うまく使いこなせば、さまざまなことができると考えてデータ活用を進めています。具体的にはグループ統一の顧客IDである「7iD」に全データを集約する取り組みを進めています。

写真1:セブン&アイ・ホールディングス 執行役員 デジタル戦略部シニアオフィサー 清水 健氏

 コンビニは全国に2万店を展開があり、物理的なネットワーク価値はすでに提供できています。今後は、人口減少の中で、新たな顧客よりも既存顧客の潜在ニーズに応えることが大事です。そのためには社内にある過去のデータだけでなく、外部のデータを組み合わせて予測することを検討しています。

パーソルホールディングスの友澤 大輔 氏(以下、友澤) :パーソルホールディングス CDO 兼 グループデジタル変革推進本部 本部長の友澤 大輔です。人材サービスにおけるデータには、職務経歴書やエントリーシートなどデジタル化されているものが多数あります。人材派遣のマッチングを調整するといった既存の取り組み以外に、HR(人材)テックなど新たな分野でのテクノロジー活用には大いに期待できます。

写真2:パーソルホールディングス CDO 兼 グループデジタル変革推進本部 本部長 友澤 大輔 氏

 今後はフィンテックの進化により、給与そのものがデジタル化する可能性もあります。ただ個人情報という機微データを扱うため、それをしっかり理解することが前提になります。

横河電機の舩生 氏(以下、舩生) :横河電機 執行役員 デジタル戦略本部長の舩生 幸宏です。当社のデジタル戦略には、グローバル化、デジタル化、セキュリティ、IT部門自身の変革の4つの軸があります。製造をはじめサプライチェーンの各ポイントからデータが日々生み出されていますが、それぞれ個別のシステムで稼働しておりデータが散在しています。それらを統合し、横串で分析したり各現場でデータ分析したりできるようになれば、データドリブン企業としてレベルが一段階上げられます。

写真3:横河電機 執行役員 デジタル戦略本部長 舩生 幸宏 氏

 一方で、顧客に対してサービスを提供している立場にあるので、顧客がデータをより活用できるように、当社が持つデータを開放する取り組みを始めています。