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札幌市水道局、水道メーターの自動検針に向けLPWAでのデータ収集を実証実験

DIGITAL X 編集部
2017年9月28日

札幌市水道局は水道メーターの自動検針に向けて、LPWA(Low Power Wide Area)の通信技術を利用した実証実験を始める。実験に協力するアズビル金門が2017年9月15日に発表した。

 札幌市水道局は、冬季になると積雪などの影響で検針業務自体が困難になるという課題を抱えている。その解決策の1つとして、消費電力が低い無線通信方式であるLPWA(Low Power Wide Area)を使って検針データを取得する実証実験を実施し、自動検針に向けた効果を検証する。実験は2017年8月30日から開始しており、2017年11月28日まで実施する。

 実験では、無線端末を市内40カ所に設置し、40台の電子式水道メーターから1日に4回、水道使用量のデータを取得する。アズビル金門が、検針値データを確認し札幌市水道局へ報告するほか、毎日の通信結果を評価する。併せて自動検針の仕組みの導入に必要になる費用も試算する。

 札幌市水道局は、アズビル金門が提供する各種データや分析結果をみて、検針員による検針と比較した際の効率や費用対効果などを評価したうえで、自動検針の仕組みを運用できるかどうかを判定する予定だ。

 LPWAの通信サービスとしては「Sigfox」を採用した。京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が商用サービスを提供している。KCCSも実験に協力し、実証実験の実施地区に基地局を設置。端末を管理する機能などを持つクラウドサーバーも提供する(図1)。

図1:LPWAの実証実験におけるシステム構成
デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名札幌市水道局
業種公共
地域北海道札幌市
課題冬季に積雪などがあると、検針業務自体が困難になる
解決の仕組み水道メーターの検針値を低消費電力な無線通信で収集する
推進母体/体制札幌市水道局。アズビル金門、京セラコミュニケーションシステムが協力
活用しているデータ水道メーターの検針データ
採用している製品/サービス/技術LPWA無線通信サービス「Sigfox」、Sigfox対応無線通信機
稼働時期2017年8月30日〜2017年11月28日まで