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資生堂グループのベアエッセンシャル、EC売上比率を3年で3倍に

DIGITAL X 編集部
2017年10月4日

資生堂グループの化粧品メーカー、ベアエッセンシャルはEC(Electric Commerce:電子商取引)の売上比率拡大を目指しECシステムを刷新した。定期購買への対応や、会員ランク制度といった施策で売上拡大を図る。ECサイト用パッケージソフトウェアを提供したワークスアプリケーションズが2017年9月27日に発表した。

 ベアエッセンシャルは、自然派の化粧品「ベア・ミネラルズ(bareMinerals)」などを販売する米サンフランシスコ発の化粧品メーカー。2010年に資生堂が買収し、同グループ傘下にある。海外では自然派化粧品の先駆者としての地位を確立している。

 今回、EC(Electric Commerce:電子商取引)システムとコールセンターシステムを同時に刷新した。購買分析などの機能も、採用したパッケージソフト「COMPANY」(ワークスアプリケーションズ製)が持つ機能に統合したことで、販路を問わずに購買履歴やポイント獲得履歴といった顧客情報を一元管理できるようにした。

 今後は、新システムで集めたデータに基づき購買状況を分析し、顧客1人ひとりに合わせたプロモーションや、ECサイトと実店舗と連動させたキャンペーンなどを実施し、固定客の増加を図る。新たに定期購買サービスや会員ランク制度も導入し、ECサイトの売上比率を3年間で3倍に引き上げるのが目標。既に、新システムへの切り替えでECサイトで扱える商品数は倍以上に増え、商品単価も前年比で15%向上するなどの効果を得ている。今後は購入経路を意識させないオムニチャネルの展開も検討しているという。

図1:ベアエッセンシャルのシステム構成。水色部分が新規導入したシステム

 システム刷新を担ったベアエッセンシャルの担当者は、パッケージソフトウェアを採用したことで「普通なら数年かかる規模のプロジェクトを1年弱で実現できた」と評価している。個別開発についても、追加費用の発生を最小限に抑えられたという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ベアエッセンシャル
業種製造
地域東京都中央区
課題百貨店への出店など高級品路線から、小売りとECサイトでの売上拡大に戦略を転換したが、ECシステムが老朽化していた
解決の仕組み必要な機能が備わっているパッケージソフトウェアの導入によるECサイトとコールセンターの一新
推進母体/体制ベアエッセンシャル自身
活用しているデータ購買データ、購買ポイントデータ
採用している製品/サービス/技術ワークスアプリケーションズ製パッケージソフトウェア「COMPANY」
稼働時期2017年9月