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ミズノ、世界でのブランド統一とオムニチャネル対応に向けてECサイトを刷新へ

DIGITAL X 編集部
2017年10月4日

スポーツ用品大手のミズノがECサイトを刷新する。グローバルに事業展開する中で、ブランドイメージの統一を図るのと、ネットと店舗など複数チャネルでの顧客体験も統一するオムニチャネル対応を進めるのが狙い。ECサイト/店舗の運営を支援するクラウドサービスを提供する米セールスフォース・ドットコムの日本法人が2017年9月26日に発表した。

 これまでミズノは一部の国でEC(Electric Commerce:電子商取引)サイトを立ち上げ運用してきた。だが各国の現地法人それぞれが独自で運営していたほか、顧客が選択した商品を販売する機能しか提供していなかった。

 今回、クラウドサービスを使ってECサイトを全世界共通に刷新し、グルーバルに統一したブランドイメージを発信できるようにした。そのうえで、各国のスポーツ文化に合わせたスポーツ用品を提案する。まずは、ECサイトを運営していなかった東南アジア諸国から展開し、順次他国へ展開していく。

 併せて、ソーシャルメディアやモバイル機器、実店舗などの顧客接点を整理し、さまざまなルートから商品を購入できる環境を用意することで、顧客とのつながりを深めていくことを目指す。そこでは、データをAI(Artificial Intelligence:人工知能)で分析することで、顧客1人ひとりの嗜好などに合う商品を適切なタイミングで推奨したり、カスタムオーダーへの対応などにより顧客の潜在的ニーズを自動的に掘り起こしたりしたい考えだ。

 今回導入したクラウドは、米セールスフォース・ドットコムの「Salesforce Commerce Cloud」。各国独自の商習慣や各国通貨での決済、多言語対応などを評価した。データのAi分析には、Commerce Cloudが持つAIの「Salesforce Einstein」を利用する。

 ミズノはこれまでに、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)用途に「Salesforce Marketing Cloud」を、顧客サービス用途に「Salesforce Service Cloud」を、それぞれ利用している。これらとCommerce Cloudを連携させることで、顧客1人ひとりとの継続的なコミュニケーションを実現したいとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ミズノ
業種製造
地域東南アジア諸国から始め、順次全世界へ
課題ECサイトの運用が各国独自になりブランドイメージを統一できなかった。スマートフォンなどを含めた複数チャネルを活用できていなかった
解決の仕組み店舗運営を支援するクラウドサービスを導入しEC基盤を世界で共通化し、共通のブランドイメージの発信やオムニチャネル対応を強化する
推進母体/体制ミズノとセールスフォース・ドットコム
活用しているデータECサイトにおける顧客の訪問/購買履歴やソーシャルメディアからのデータなど
採用している製品/サービス/技術店舗運営支援クラウドサービス「Salesforce Commerce Cloud」。既に利用しているCRM(顧客関係管理)の「Salesforce Marketing Cloud」と顧客サービス用の「Salesforce Service Cloud」と連携させる
稼働時期2017年9月から順次