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八十二銀行、金融商品提案時の面談記録のチェックにAIを導入

DIGITAL X 編集部
2017年10月20日

八十二銀行は、顧客に金融商品を薦めた際の面談記録文書のチェック業務にAI(人工知能)を適用する。チェック業務の効率と精度の向上を図る。システムを導入したFRONTEOが2017年10月18日に発表した。

 八十二銀行では、来店客に金融商品を勧めた際のやり取りを「面談記録」という文書として残している。これを本部の事務管理部と支店の内部管理責任者がチェックしている。人手によるチェックのため作業に時間がかかるほか、担当者によって判断基準が異なりチェック結果がばらつくという問題があった。

 この面談記録文書のチェック業務に、FRONTEOの人工知能「KIBIT」を使った文書解析エンジンを導入する(図1)。チェックすべき文書を抽出するもので、作業時間の短縮と、担当者によって異なっていた判断基準の平準化を期待する。

図1:八十二銀行が面談記録データのチェック業務に導入したシステムの構成

 併せて、チェックした結果を接客の改善に役立てる。客観的な判断と提案ができているか、潜在的なリスクが存在しないかといったことをチェックする。そこでの観点は、金融商品を勧めた理由は適切だったか、その商品をなぜ勧めたのか、来店客は商品をどれくらい理解したか、来店客が本当に求めていたものは何か、などである。

 まずは本部で運用し、その効果を確認してから、国内151支店の大半へ順次導入していく計画である。

 システム導入に併せてFRONTEOは、適切なデータを抽出できるようシステムに学習させる教師データの作成と、チューニング、AIに読み込ませるデータ作成法の支援、解析結果を基にした運用アドバイスなどのサービスも提供した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名八十二銀行
業種金融・保険
地域長野県長野市
課題来店客との面談記録のチェック業務に時間がかかっていたうえ、担当者によって判断基準が異なっていた
解決の仕組みAI(人工知能)を使った文書解析エンジンで面談記録の文書を解析し、チェックすべき文書を抽出する
推進母体/体制八十二銀行、FRONTEO
活用しているデータ来店客に金融商品を勧めた際の面談記録
採用している製品/サービス/技術「KIBIT Knowledge Probe」(FRONTEO製)
稼働時期2017年10月18日