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キスリー、フィルターの交換時期を予測できるウォーターサーバーの開発に着手

DIGITAL X 編集部
2017年11月6日

ウォーターサーバーの貸し出し事業者であるキスリーがクラウドにつながる次世代ウォーターサーバーの開発に着手した。センサーを搭載し、故障を検知したりフィルターの交換時期を予測したりできりょうにする。IoT(Internet of Things:モノのインターネット)プラットフォームの提供で協業するIoTスクエアが2017年10月25日に発表した。

 キスリーが貸し出すウォーターサーバーは、水道水を「逆浸透膜ろ過」という技術で、ろ過するタイプのもの。ミネラルウォーターやろ過済みの水を配達するタイプのウォーターサーバーと比べ、補充用の水に費用がかからず、補充やボトル交換、ごみ捨てなどの手間がかからない。一方で、ろ過用フィルターの交換などの作業は利用者がキスリーに依頼し、担当者が設置場所に出向く必要がある。

 開発する次世代ウォーターサーバーでは、利用者が作業依頼する必要をなくす。具体的にはウォーターサーバーに稼働状態やろ過前後の水質、流量を検知するセンサーを取り付け、検知したデータをクラウドに送信する。故障のほか、データの分析によりフィルターの交換時期が予測できるため、キスリーは利用者からの連絡を受ける前に担当者を設置場所に向かわせられるようになる。

 またウォーターサーバーの利用状況から、利用者の水分摂取量を計測できる。このデータをキスリーはユーザーの健康促進に役立てたい考えだ。さらに、ウォーターサーバーの稼働状況から、遠く離れた場所で暮らす両親や親戚といった高齢者の活動に異常がないかを確認できるシステムも早期に実現するとしている。

 ウォーターサーバーへのセンサーなど機器の組み込みと製品化はキスリーが担当し、ウォーターサーバーからのデータを受信して分析するIoTプラットフォームを構築と提供をIoTスクエアが担当する。IoTスクエアは、ブロードバンドタワーのIoTプラットフォーム事業が独立し、2017年10月2日に発足した企業である。

 キスリーとIoTスクエアは今後、ウォーターサーバーのセンサーから得られる各種データを分析し、新しいサービスの開発にも取り組む。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名キスリー
業種サービス
地域東京都渋谷区
課題ウォーターサーバーの故障や消耗品の交換の際には、利用者がカスタマーサポートに電話するしかなかった
推進母体/体制キスリー、IoTスクエア
活用しているデータウォーターサーバーの水質や流量、稼働状態などを示すデータ
採用している製品/サービス/技術水質や流量などを検知するセンサーとデータを分析するIoTプラットフォーム。センサー類はキスリーが、IoTプラットフォームはIoTスクエアが担当する
稼働時期開発中