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住信SBIネット銀行、不正送金をAIで検知
2017年11月10日
住信SBIネット銀行は、送金業務における不正をAI(人工知能)で監視し検知するシステムを導入する。同社は、不正送金検知にAIを活用するのは業界初だという。2017年11月1日に発表した。
オンラインで送金や各種決済が可能になる一方で、こうした仕組みを悪用した不正送金などが問題になっている。そこで、住信SBIネット銀行は不正な送金を検知するためにAi(人工知能)を導入する。
これまでも、不正送金を防止するために24時間365日の体制で振込データを監視してきた。だが、検知精度の向上と業務効率の向上を図るには、AIを活用する必要があると判断した。
導入に先立ち、今回導入するのと同様の技術を使った実証実験を2017年2月から5月にかけて実施した。結果、既知の不正取引のすべてを検知するなど十分な成果が得られたため、導入を決めた。
導入するシステムでは、NECが開発したAI技術の「異種混合学習技術」を利用する、異種混合学習は、大量データから人間では発見が難しい複数の規則を検出するためのテクノロジー(図1)。検出した規則を学習し、将来のデータ値を予測もする。規則から外れたデータを抽出すれば異常を検出するシステムにもなる。
異種混合学習技術を提供するNECは今後、同社のAI技術を集めた「NEC the WISE」を使って、不正送金対策システムを改良していくとしている。
企業/組織名 | 住信SBIネット銀行 |
業種 | 金融・保険 |
地域 | 東京都港区 |
課題 | 不正送金検出のために24時間365日体制で振込を監視しているが、労力がかかる割には効率が悪い |
解決の仕組み | AIを活用し不正送金の疑いがある取引を検出する |
推進母体/体制 | 住信SBIネット銀行、NEC |
活用しているデータ | 振込履歴のデータ |
採用している製品/サービス/技術 | NECが開発する「異種混合学習技術」 |
稼働時期 | 不明 |