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近鉄、鉄道災害時の状況をドローンで確認するための実証実験を2018年2月から開始

DIGITAL X 編集部
2017年12月12日

近畿日本鉄道(近鉄)は2018年2月から、鉄道災害が発生した際の情報収集にドローンを活用する実証実験を開始する。KDDIが提供するLTE回線と、キヤノンマーケティングジャパンが提供するカメラとドローン機体を利用する。2017年11月29日に発表した。

 近畿日本鉄道(近鉄)は現在、鉄道設備の点検時や事故発生時の状況把握時は、専用車両で現地まで走行し、作業員が目視で点検している。専用車両を使わず、路線上を徒歩で巡回し目視で点検することも多い。しかし、総営業キロ数が、日本の私鉄で唯一500kmを超え、駅間が長い区間や山間部を走る区間では、点検には時間がかかるだけでなく、作業員の転落などの2次災害の恐れがあった。

 そこで、長距離を自律で飛行できるLTE通信対応のドローンを点検作業に活用する。ドローンにカメラを搭載し、災害時の鉄道点検業務が求めるレベルの正確な画像を広範囲に渡って撮影する。撮影した画像データはLTE回線で運行管理システムに送信し、担当者が画像を見て、災害の状況を把握できる体制を作る。

 今回の実証実験では、近鉄が実験で検証すべき要件を決定し、実験の場所を提供する(図1)。ただし、実際の営業路線ではなく車庫内で実験する予定である。

図1:実証実験の概要と、参加する3社のそれぞれの役割

 KDDIは、2017年10月に提供を開始した「KDDI IoTクラウド ドローンパッケージ」のLTE通信モジュールと運航管理システム、およびLTE回線を提供する。同パッケージを活用するのは、これが初めて。キヤノンマーケティングジャパンは、長時間の飛行が可能なドローンと、ドローンに搭載するカメラ、カメラを遠隔地から制御するための機構を提供する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名近畿日本鉄道
業種交通
地域大阪市天王寺区
課題鉄道災害発生時に、長距離区間や山間部を走る区間では状況把握に時間がかかるほか、担当作業員が2次災害に会う危険がある
解決の仕組み長距離飛行が可能な自立航行型ドローンにカメラを搭載し、遠隔操作で災害状況を表す画像を撮影。データをLTE回線で転送し運航管理センターで確認する
推進母体/体制近畿日本鉄道、KDDI、キヤノンマーケティングジャパン
活用しているデータ災害現場をドローンのカメラで撮影した画像データ
採用している製品/サービス/技術LTE通信モジュールと運航管理システム(KDDI製)、長距離飛行が可能なドローン、ドローン搭載用カメラ(キヤノンマーケティングジャパン)
稼働時期2018年2月