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朝日生命保険、給付金支払いの査定をWatsonで自動化

DIGITAL X 編集部
2018年2月6日

朝日生命保険は、保険給付金の支払い時の査定業務の自動化に向け、IBMの「Watson」を活用する。診断書などの査定書類を解析し、簡易な査定なら自動で完了させる。2018年1月31日に発表した。

 これまで朝日生命保険では、給付金の支払い申請を受けたら担当者が書類を査定してきた。申請から支払いまでに平均2.4日がかかっていた。

 この時間を短縮するために、診断書などの書類をすべて「IBM Watson Explorer」で処理する。Watson Explorerは、記載内容から査定に必要な傷病名や手術内容、入院情報などの情報を自動的に抽出し、該当するコード番号を付けたうえで、査定が複雑で難しい申請と容易な申請に振り分ける。査定が難しい申請は担当者に送る。容易な申請はシステムが自動的に査定作業を進め、送金手配までを完了させる(図1)。完全に自動で処理できれば30分で完了するケースもあるとしている。

図1:IBM Watson Explorerを利用した給付金支払査定の流れ

 この仕組みにより朝日生命保険は、査定時間の短縮に加え、人手による作業の排除を期待する。できるだけ人的作業を減らし、業務効率を改善したい考えだ。今後は、システムの解析精度を高め、完全に自動で査定できる範囲を広げていく。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名朝日生命保険
業種金融・保険
地域東京都千代田区
課題給付金支払いの査定から送金手配までに平均2.4日かかっていた
解決の仕組みテキスト解析システムを利用して診断書などの書類の内容を解析し、簡易な査定なら自動で完了させるようにする
推進母体/体制朝日生命保険、日本IBM
活用しているデータ保険契約者の契約情報、査定書類のデータ
採用している製品/サービス/技術テキスト解析システム「IBM Watson Explorer」(米IBM製)
稼働時期2018年1月