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八千代エンジニヤリング、河川におけるコンクリート護岸の劣化をAIで判定

DIGITAL X 編集部
2018年2月23日

総合建設コンサルタントの八千代エンジニヤリングは、河川におけるコンクリート護岸の劣化度合いの判定にAI(人工知能)を利用する。画像データの分析から劣化度合いを判定する。将来は自治体などに向けたサービス事業化を図る。八千代エンジニヤリングと、サービス開発に協力したブレインパッドが2018年2月15日に発表した。

 八千代エンジニヤリングは、コンクリート護岸の劣化度合いを判定するためにAI(人口知能)システムとして「GoganGo」を開発した。診断したい護岸の写真を読み込むと、劣化が進行している部分を自動的に切り出し、その度合いを判定する(図1)。コンクリート護岸の劣化度合いは一般に人間の眼で判定しているが、長い河川に場合、すべての護岸を調べるには、それなりの人手と時間が必要だった。

 GoganGoは、データ分析関連事業を手がけるブレインパッドと共同で開発した。2017年6月に発表したアルゴリズムを実用途に向けて改良した。現時点では、判定結果は画像に重ねて表示しているが、将来は地図上に劣化地点を表示させる予定である。その際は、劣化地点を示すアイコンの大きさを劣化度合いに応じて変化させる。

図1:「GoganGo」の操作画面(左)と、劣化を検知して表示している画面。画面内の赤い破線で囲んだ部分が劣化している

 GoganGoは当面、八千代エンジニヤリングが自社業務に活用しながら、精度と実用度を高めていく。将来は、同じ課題を抱える地方自治体などが活用できるようにサービスを開放する予定である。さらに、護岸に限らず、社会インフラの劣化度合いの判定に利用するなどを想定して開発を進める。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名八千代エンジニヤリング
業種サービス
地域東京都台東区
課題コンクリート護岸の劣化度合いを人の眼で判定しているが、長い河川に沿った護岸をすべて調べるには時間と人手がかかる
解決の仕組み護岸を撮影した画像をAIで分析して、劣化度合いを自動的に判定させる
推進母体/体制八千代エンジニヤリング、ブレインパッド
活用しているデータ護岸コンクリートを撮影した画像データ
採用している製品/サービス/技術深層学習フレームワーク「TensorFlow」(Google製)
稼働時期不明