• UseCase
  • 製造

竹中工務店、進捗管理や安全点検などへの四足歩行型ロボットの導入を検証

DIGITAL X 編集部
2018年7月24日

建設大手の竹中工務店は、建設現場での四足歩行型ロボットの活用に向けた実証実験を実施した。進捗管理や安全点検といった業務を担わせ、現場での労働者数を減らすのが狙い。2019年夏以降に本格的に活用を目指す。2018年6月25日に発表した。

 実証実験で使用した四足歩行ロボットは、米Boston Dynamics製の「SpotMini」(図1)。建設現場では、地面に大きな凹凸があったり、建物の骨組みがむき出しになっていたりするため、4本脚の動物のように障害物を乗り越えながら移動できるロボットを選んだ。

図1:Boston Dynamicsの四足歩行型ロボット「SpotMini」

 実験したのは、作業の進捗管理や安全点検などの業務に対し、SpotMiniが自律的に巡回し、業務をこなせるかどうか。今後はSpotMiniを建設現場で活用するために必要なデータを収集し、センサーやカメラ、制御ソフトウェアの開発を進める。2019年夏以降に本格的に活用を始めたい考えだ。実験には、ソフトバンクロボティクス、ソフトバンクが協力した。

 建設現場では労働者不足が顕在化している。竹中工務店では、労働者の育成・確保と、現場の生産性向上を課題ととらえている。特に、業務効率を高めることで人材不足を解決することを急ぐ。人材育成には時間がかかるためだ。今回の実験は、ロボットにより一部作業を自動化することで、人間が担わなければならない業務量を減らそうという試みである。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名竹中工務店
業種製造
地域大阪市中央区
課題労働者不足が顕在化しているなか、人材育成では時間がかかり即効性に欠ける
解決の仕組み建設現場の一部業務をロボットなどで代行し作業効率を高める。不整地の現場を動ける四足歩行型ロボットを自律的に巡回させる。
推進母体/体制竹中工務店、ソフトバンクロボティクス、ソフトバンク
活用しているデータ建設工事の進捗や、安全維持状況を示すデータなど
採用している製品/サービス/技術四足歩行型ロボット「SpotMini」(米Boston Dynamics製)
稼働時期2018年6月に実証実験、2019年夏以降に現場投入の予定