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スウェーデンの医療機器メーカーElekta、放射線治療装置の予知保全に向けたIoT基盤をAzure上に移行
2018年8月31日
放射線治療装置などを開発・販売するスウェーデンのElektaは、製品の予防保全のために提供する「Elekta IntelliMax」の運用基盤を米Microsoftが提供するクラウド上に移行した。グローバルでの予防保全サービスの高度化を狙う。IoT基盤用ソフトウェアを提供する米PTCの日本法人が2018年8月10日に発表した。
スウェーデンのElektaは、リニア加速器(Linac:リニアック)やガンマナイフなどの放射線治療装置を開発・販売する企業。世界で6000を超える医療機関に製品を納入している。
「Elekta IntelliMax」という遠隔監視・操作サービスを提供し、販売した装置の故障発生を事前につかみ整備することで稼働時間を延ばしてきた。そのためのIoT(Internet of Things:モノのインターネット)基盤用ソフトウェアには、米PTCのIoT基盤「ThingWorks」を利用する。
今回、Elekta IntelliMaxのサービスを世界中の医療機関に提供するため、ThingWorksを米Microsoftのパブリッククラウド「Microsoft Azure」上に移行させた。Azureが持つけ機能群「Azure IoT」を利用し、世界中の医療機関に納入した放射線治療装置をThingWorksに接続できるようにした。
今後は、Elekta IntelliMaxで装置の故障を予測し、顧客に連絡することで、機器の稼働停止につながりそうな問題に事前に対応できるようにしていく。
企業/組織名 | スウェーデンElekta |
業種 | 医療・健康 |
地域 | スウェーデン・ストックホルム |
課題 | 世界中の医療機関に納品した放射線治療装置の故障を防ぎ、治療活動が停止する事態を避けたい |
解決の仕組み | パブリッククラウドのAzure上に、構築した産業用IoT基盤に放射線治療装置を接続し、遠隔監視、予知保全、遠隔操作を可能にする |
推進母体/体制 | Elekta、米PTC |
活用しているデータ | 放射線治療装置の稼働状態や、劣化状態を示すデータ |
採用している製品/サービス/技術 | パブリッククラウド基盤「Microsoft Azure」(米Microsoft製)、産業用IoT基盤「ThingWorks」(PTC製) |
稼働時期 | 不明 |