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三井物産エレクトロニクス、フォークリフトの遠隔監視サービスにIIJのMVNOサービスを採用
三井物産エレクトロニクスは、フォークリフトの稼働状況を遠隔監視するサービスにLTE版を追加するに当たり、インターネットイニシアティブ(IIJ)のMVNOサービスを採用した。通信コスト低減が狙い。2018年9月10日に発表した。
三井物産エレクトロニクスの「FORKERS」は、フォークリフトの遠隔監視サービス。フォークリフトに搭載した加速度センサーやカメラを使って稼働状況データを収集し、クラウドに蓄積・分析する。これまで、通信方式に無線LANを採用してきたが、新たに携帯電話通信のLTEに対応したサービスを追加した。
LTE版のFORKERSは、データを携帯電話通信網経由でクラウドに直接送信する。無線LAN版で必要だった、アクセスポイントやルーター、光回線、動画サーバーなどの設置工事が不要になり、導入コストを抑えられる。
ただしLTE版では毎月の通信料が発生する。そこでインターネットイニシアティブ(IIJ)が提供するIoT(Internet of Things:モノのインターネット)端末向けLTE通信サービス「フルMVNOサービス IIJモバイルサービス/タイプI」を採用することにした。
IIJのサービスでは、Webサイトの管理画面で複数のSIMカードを管理でき、通信の開通と中断を切り替えられる。機器の動作確認テストや、出荷前の在庫期間、フォークリフトが稼働していない時期の通信コストを削減できる。
複数のSIMで1カ月当たりのデータ通信量を分け合える。フォークリフト1台1台の稼働状況はそれぞれ異なり、それに伴ってデータ通信量も変動するため、SIMカードごとにデータ通信量を設定するよりも、複数のSIMカードで分け合う方が全体としての通信コストを削減できる。
さらに今回、LTE版では、運転手がボタンを押せば、その前後10秒間の動画をクラウドにアップロードする機能と、管理者が指定したの時間帯の動画を呼び出せる機能を追加した。これら機能には、高速な通信環境が必要になるが、IIJのサービスが用意する「上り優先オプション」により、上り通信に限って契約通信量を超えても速度制限がかからない。ちなみに制限を超えると下りの通信速度は256kbpsに制限される。
企業/組織名 | 三井物産エレクトロニクス |
業種 | サービス |
地域 | 東京都港区 |
課題 | フォークリフト遠隔監視サービスに無線LANを採用していたが、アクセスポイントなど環境整備が必要で初期導入費が高かった |
解決の仕組み | 通信手段をLTEにし通信機器の設置を不要にするとともに、SIMカードの運用が容易なMVNOサービスを採用する |
推進母体/体制 | 三井物産エレクトロニクス、インターネットイニシアティブ(IIJ) |
活用しているデータ | フォークリフトの稼働状況を示すデータやカメラ画像 |
採用している製品/サービス/技術 | IoT端末向けLTE通信サービス「フルMVNOサービス IIJモバイルサービス/タイプI」(IIJ製) |
稼働時期 | 2018年9月10日 |