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ライオン、ハブラシの検品業務における新製品対応をAIで容易に

DIGITAL X 編集部
2018年12月26日

ライオンは、ハブラシの製造において、新製品当時の検品作業を容易にするために、AI(人工知能)による自動化を図る。2019年度の製造ライン導入が目標だ。AI技術を提供するAutomagiが2018年11月15日に発表した。

 ライオンはこれまでも、ハブラシの製造ラインにおける検品を自動化してきた。完成品を複数のカメラで撮影、画像処理により特徴量を抽出し良品と不良品を判定するロジックを開発している。ただ、新製品投入時には検査ロジックを作り直さなければならず、多くの労力が発生するという課題があった。

 今回、特徴量の抽出に深層学習(Deep Learning)の技術を適用し、対象商品の変化に強く汎用性が高いシステムを構築する。不良品データが少ない状況でも不良品を確実に検出できるよう、良品データのみから不良品を判定するAIも開発する。そこでは「自己符号化器(AutoEncoder)」の手法を採用する。

 AIシステムの開発を効率化・迅速化するため、開発環境にはAWS(Amazon Web Services)のマネージド型機械学習サービス「Amazon SageMaker」を採用する。機械学習モデルの構築とトレーニングが容易で、稼働環境へ直接配備できる点を評価した。

 システムのプロトタイプを2018年10月から12月にかけて開発し、モデルの精度向上を図りながら、2019年度中の製造ラインへの導入を目指す。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ライオン
業種製造
地域東京都墨田区
課題ハブラシの検品業務を画像認識で自動化を図っているが、新製品投入時にロジックを一から作り直す必要があった
解決の仕組み深層学習技術により、良品と不良品の特徴量の抽出を自動化するほか、良品データのみから不良品を判定できるようにする
推進母体/体制ライオン、Automagi
活用しているデータ製造したハブラシの良品と不良品の画像データ
採用している製品/サービス/技術AI技術の「AMY Insight」(Automagi製)、マネージド型の機械学習サービス「Amazon SageMaker」(AWS製)
稼働時期2019年度中の製造ラインへの導入が目標