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北海道岩見沢市がスマートシティプロジェクト、コミュニケーション基盤にビデオ会議を導入

DIGITAL X 編集部
2019年1月8日

北海道岩見沢市が「スマートシティプロジェクト」を推進している。ビデオ会議システムを市のコミュニケーション基盤に位置付け、教育や、医療/福祉、地域産業の活性化などに活用する。協業する米シスコシステムズ日本法人が2018年12月19日に発表した。

 北海道岩見沢市の主な産業は、水稲を中心とする農業と、そこから派生する食料品製造業。気候や田園風景に欧州の雰囲気が感じられることから、ワイナリーなどの観光資源も有する。最近は、IT環境をテコにした企誘誘致や雇用の創出にも力を入れている。

 「スマートシティプロジェクト」は、デジタル技術を使った地方創生の一環として進める。市民サービスの向上や、教育現場での活用、産業分野でのナレッジ共有、福祉サービス、安心/安全なまちづくりなどの実現を目指す。そのための全市共通のコミュニケーション基盤としてビデオ会議システム「Cisco Webex シリーズ」(米シスコシステムズ製)を導入する。

 プロジェクトの第一弾としては、教育格差の解消、医療/福祉の充実、地域産業の活性化に取り組む。教育格差の解消では、教育者と学習者を安全な協働空間でつなげ、授業やコミュニティー作りを進める。

 すでに岩見沢市立緑陵高等学校がシスコの「デジタル スクール ネットワーク」に参加している。学生間の交流や、教員同士のコミュニティーなどを通して、従来の物理的な教室に囚われない学びを目指す。教職員の働き方改革や、日常のコミュニケーションで発生する移動コストや時間的損失の削減なども期待する。

 医療/福祉では、遠隔手話などを促進する。市役所や市立総合病院などに「Cisco Webex Teams」を導入し、市民サービスの向上も図る。

 地域産業の活性化では、農業従事者を対象にしたeラーニングなどの勉強会を開催する予定である。農業従事者同士の情報交換に加え、後継者育成策として期待する。

 さらに、安心/安全なまちづくりに向けた防災交通インフラの整備や、”魅力あるふるさと”を目指した観光分野への展開も検討している。協業するシスコは、コミュニケーション基盤の提供のほか、ネットワークを利用したスマートシティのノウハウなどを提供する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名北海道岩見沢市
業種公共
地域北海道岩見沢市
課題市民生活の向上や地域活性化を図りたい
解決の仕組みビデオ会議システムを市のコミュニケーション基盤に位置付け、種々の活用方法を検討する
推進母体/体制北海道岩見沢市、市立緑陵高等学校、市立総合病院、シスコシステムズなど
活用しているデータ教育や福祉、地域産業の場で交換する情報など
採用している製品/サービス/技術ビデオ会議システム「Cisco Webex シリーズ」(米シスコ製)など