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BPOサービスのパーソルワークスデザイン、コンタクトセンターの電話応対の品質向上にWatsonとFAQを連携

DIGITAL X 編集部
2019年1月29日

BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業などを手がけるパーソルワークスデザインは、コンタクトセンターにおける電話応対の品質向上を図るために、AI(人工知能)を活用する。会話内容をテキスト化し、FAQ(良くある質問)サイトに蓄積されているナレッジ(知識)から最適な回答候補をAIを使って探し出す。2019年1月17日に発表した。

 パーソルワークスデザインはBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)業務の一環で、コンタクトセンターの運用代行サービスなどを手がけている。今回、コンタクトセンターでの電話応対におけるノウハウの属人化を防ぐとともに、応対品質の向上や離職率削減を図るためにAI(人工知能)を活用する。

 これまでも、知識を有効活用し属人化を防ぐ手法として米国サービスイノベーションコンソーシアムが提唱する「KCS(ナレッジセンターサービス)」を用いてきた。オペレーターが未経験のナレッジをデータベースから検索するだけでなく、過去にセンターとして経験した事象であれば、必ずその知識を用い、必要に応じて最新情報に修正したり未経験の事象であれば新たな知見を登録したりする考え方だ。

 KCSのナレッジ管理においては、FAQ(良くある質問)の一元管理システム「OKBIZ. for FAQ / Helpdesk Support」(オウケイウェイヴ製)を使用してきたが、今回、そこにAIを連携させる。具体的には、米IBMのAIサービス「Watson」の音声認識・テキスト化機能を採り入れた応対業務支援サービス「Knowledge Discovery」(エス・アンド・アイ製)と連携させる(図1)。

図1:KCS(ナレッジセンターサービス)の、より高度な運用に向けOKBIZ.とKnowledge Discoveryを連携させる

 これにより、電話応対中の会話をリアルタイムにテキストに変換し、そこからFAQシステムに蓄積されたナレッジを基にAIで最適な回答候補を探し出す。従来の仕組みでは、オペレーターのスキルや経験に依存していた会話の中からキーワードを拾い出し検索する機能を自動化することで、より迅速で質の高い応対と教育時間の削減を期待する。

 OKBIZ.とKnowledge DiscoveryはAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)で連携を図っている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名パーソルワークスデザイン
業種サービス
地域東京都豊島区
課題コンタクトセンターでの電話応対ノウハウの属人化を解消し、応対品質の向上や離職率の削減を図りたい
解決の仕組み会話をリアルタイムでテキスト化し、蓄積しているナレッジから最適な回答候補を探し出す
推進母体/体制パーソルワークスデザイン、エス・アンド・アイ、オウケイウェイヴ
活用しているデータコンタクトセンターで蓄積している電話応対の知識と、顧客との会話データ
採用している製品/サービス/技術Watson(IBM製)、音声テキスト化や知識探索ができる応対業務支援サービス「Knowledge Discovery」(エス・アンド・アイ製)、FAQシステム「OKBIZ. for FAQ / Helpdesk Support」(オウケイウェイヴ製)など