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東京海上、社内のデータサイエンティスト育成プログラムを東大・松尾准教授監修で創設

DIGITAL X 編集部
2019年3月12日

東京海上ホールディングスが、AI(人工知能)/機械学習の活用に向けた人材育成プログラムを創設し、保険業務を理解したデータサイエンティストを育成する。2019年度から正式に運用する。AIを研究する東京大学大学院の松尾 豊 准教授の監修を受けた。2019年2月15日に発表した。

 東京海上ホールディングスが創設した「Data Science Hill Climb」は、東京海上グループの社内データサイエンティストを育成するためのプログラム。適性のある人材を発掘・育成し、評価することで、保険業務を理解したうえで最適なアルゴリズムを適用できるデータサイエンティストを育成し、保険の引き受けだけでなく、事故を予防したり損害額を軽減したりするサービスの開発などを目指す。データから新たなビジネスを生むような取り組みも検討する。

 プログラムは、AI(人工知能)を研究する東京大学大学院工学系研究科 松尾豊 特任准教授の監修のもとに設計した。延べ200時間以上の育成カリキュラムによって、データサイエンスを基礎から体系的に習得する。具体的には、確率統計/線形代数といった基礎数学や、AI/機械学習モデルの理論的背景、それらのプログラミングによる実装などを学ぶ。カリキュラムは、データサイエンス人材教育の経験を持つNABLAS/ALBERT/スキルアップAIの3社と協力して運営する。

 2018年度中にトライアルを完了し、2019年度から正式な育成プログラムとして運用を開始する。2020年度以降も専門研修を中心に研修プログラムを拡充する計画だ。国内のAI産業を活性化するために、本プログラムを社外へも提供することも検討するとしている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東京海上ホールディングス
業種金融・保険
地域東京都千代田区
課題保険業務を理解して独自の最適なアルゴリズムを適用できるデータサイエンティストを育成したい
解決の仕組みAIを研究する大学教官や、データサイエンス人材教育の経験を持つ企業と協力し、人材育成プログラムを創設する
推進母体/体制東京海上ホールディングス、東京大学大学院 松尾准教授、NABLAS、ALBERT、スキルアップAI
活用しているデータ保険ビジネスで扱うデータなど
採用している製品/サービス/技術東京大学大学院 松尾准教授による監修、確率統計/線形代数といった基礎数学、AI/機械学習モデルの理論など
稼働時期2019年度から正式運用を開始