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第一交通、オンデマンド型乗合タクシーを自治体などに提案へ

DIGITAL X 編集部
2019年4月9日

タクシー事業などを全国で手掛ける第一交通産業が、オンデマンド型の乗合タクシーを過疎化が進む自治体などへの提案を開始した。導入計画を作成し、地域に密着した交通サービスを提供する。予約などの仕組みは富士通のクラウドサービスを利用する。2019年3月8日に発表した。

 第一交通産業は、オンデマンド型の乗合タクシーのサービスを2019年3月から開始している。タクシー車両の現在位置と、乗車を希望する利用者ごとの目的地や希望時間を突き合わせて運行ルートなどを決定し、利用者にとって効率的かつ安価な移動手段として提供する(図1)。

図1:オンデマンド型乗合タクシーのサービスイメージ

 この仕組みを第一交通は、過疎化が進む自治体や公共交通手段の確保が困難な地域などへの交通手段として提案する。各自治体の課題やニーズに合った地域密着のサービスになるよう導入計画を作成し提案する。第一交通が乗合タクシー事業を展開する全国46市町村の144路線(2019年2月現在)へと対象を広げていく。

 オンデマンド型のサービス提供に当たり、富士通のクラウドサービス「オンデマンド交通サービス」を採用した。利用者がスマートフォンやタブレットで予約できる機能や、最適な車両をマッチングする機能、運行実績の自動集計レポート機能などを利用する(図2)。

図2:富士通のクラウドサービスを使ったオンデマンド型乗合タクシーの予約画面の例

 第一交通と富士通は今後、今回の取り組みで収集した利用者のニーズやデータを使って、利便性の向上や地域活性化に向けた移動サービスが提供できるよう異業種連携を図り、サービスの持続性を確立したい考え。具体的には、乗合タクシーを一般タクシーや鉄道、路線バスなどの交通機関と連携し、予約や乗り継ぎ案内、決済の一元化などを検討する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名第一交通産業
業種交通
地域全国(本社:福岡県北九州市)
課題過疎化が進む自治体や公共交通手段の確保が困難な地域に交通手段を提供したい
解決の仕組みオンデマンド型の乗合タクシーを提供し、その導入計画を自治体などへ提案する
推進母体/体制第一交通産業、富士通
活用しているデータ乗合タクシーの乗降や移動のデータ、利用者のニーズなど
採用している製品/サービス/技術クラウドサービス「オンデマンド交通サービス」(富士通製)など
稼働時期2019年3月