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井関農機、水稲作の農作業全般を支援するために「アグリサポート」に他社サービスを併せて提供
井関農機は、顧客の水稲作における農作業のスマート化を体系だてて提案するために、自社が提供する作業・機械管理システム「アグリサポート」に他社が提供する生育管理や生育診断の製品/サービスを組み合わせて提供する。2019年4月11日に発表した。
井関農機は、農作業や機械の管理システムとして「アグリサポート」を提供している。日々の農作業を見える化して蓄積し、次代への継承やコスト削減、品質向上、作業の効率化を支援するための仕組みで、農機に付けたセンサー情報や、日頃の作業管理や機械管理の情報を収集・分析できる。
今回、水稲作における農作業全般を支援し、農業の機械化・スマート化を体系立てて提案するために、他社が開発する生育管理や生育診断の商品を併せて提供することにした(図1)。
生育管理としては、水田センサー「PaddyWatch」(ベジタリア製)と、農業用センサーリングシステム「FieldServer」(同)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)カメラの「FieldCam」(同)、水田水管理省力化システムの「水まわりくん+エアダスバルブ」(積水化学工業製)を提供する。
PaddyWatchは、水稲圃場の水位や水温を遠隔監視するもの、FieldServerは、気象計や土壌複合センサー、CO2(二酸化炭素)センサーなどを栽培作物に応じて付け替え、栽培時期の予測や肥培管理、病害虫の発生予測などを支援する。
FieldCamは、乾電池式のIoTカメラで、育成度合いを遠隔から確認できるほか、赤外線センサーを鳥獣害の被害対策にも利用できる。水まわりくん+エアダスバルブは、パイプライン用の自動給水システムで、水管理作業の省力化を図る。米の品質向上や収量の増加、掛け流し防止による節水効果などが期待できる。
生育診断商品としては、葉色解析クラウドサービス「いろは」(スカイマティクス製)と、営農支援サービス「天晴れ」(国際航業製)を提供する。
いろはは、葉色画像を診断・管理できるクラウドサービスで、ドローンで撮影した画像を圃場内の位置に合わせて自動的に配置・記録する。生育診断もでき、作物の生育状況や病気、農地の害虫や雑草の状況などを画像ごとに記録できる。
天晴れは、人工衛星やドローンから撮影した圃場の画像を解析し、農作物の生育状況を診断するサービス。食味を左右する、たんぱく含有率や籾水分率などを刈り取り前に把握でき、品質ごとの刈り分けや最適な刈り取り時期の設定が可能になる。籾水分率から胴割れ軽減など品質の維持・向上も図れる。
企業/組織名 | 井関農機 |
業種 | 農林水産 |
地域 | 愛媛県松山市、東京都荒川区(本社事務所) |
課題 | 水稲作における農作業の支援を拡大し、スマート農業化を一貫体系として提案したい |
解決の仕組み | 他社製の生育管理・生育診断商品を併せて提供する |
推進母体/体制 | 井関農機、ベジタリア、積水化学工業、スカイマティクス、国際航業 |
活用しているデータ | 圃場の水位や水温、気象や土壌のデータ、人工衛星やドローンから撮影した圃場の画像など |
採用している製品/サービス/技術 | 水田センサー「PaddyWatch」と農業用センサーリングシステム「FieldServer」、IoTカメラ「FieldCam」(以上、ベジタリア製)、水田水管理省力化システム「水まわりくん+エアダスバルブ」(積水化学工業製)、葉色解析クラウドサービス「いろは」(スカイマティクス製)、営農支援サービス「天晴れ」(国際航業製) |
稼働時期 | -- |