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積水ハウス、賃貸契約の各種手続きの簡略化に向けた個人情報連携基盤をブロックチェーンで構築へ

DIGITAL X 編集部
2019年4月22日

積水ハウスは、不動産の賃貸契約における各種手続きを簡略にするため、個人情報を他社と共有できる基盤をブロックチェーン技術を使って構築する。まずはKDDIと顧客情報を相互に補完する検証を2019年4月から始めている。基盤は日立製作所が構築する。2019年3月19日に発表した。

 積水ハウスが目指すのは、賃貸物件の内覧から入居までに必要な各種手続きの簡略化。他社が持つ個人情報などを連携させることで、内覧の申し込みや契約手続きの際に必要な現住所や電話番号の入力を簡略化できるようにする。

 同じ仕組みで、電話や電気・ガスなどの申し込みや、住所変更に伴う各種手続きなどにおいても、書類の記入・提出に伴う負担の軽減を図る(図1)。さらには顧客ごとにカスタマイズしたサービスを一元的に提供するための一連の流れなど、ビジネスモデルやサービス性についても検証する。

図1:コンソーシアム形成による企業間情報連携基盤のイメージ

 そのためにまずKDDIとの間で、積水ハウスグループが持つ賃貸契約に関する本人確認情報と、KDDIが持つ通信契約に関する本人確認情報で相互に補完できるかどうかを検証する。ただし検証では、実際の顧客情報ではなく、検証用に用意した情報を使用する。

 検証では、企業間の情報連携を可能にする中立的な基盤を日立製作所が構築する(図2)。基盤には、イーサリアム・ブロックチェーンの1つである「Quorum」を採用する。イーサリアムは、ブロックチェーンを使ってスマートコントラクト(仲介業者不要の自動取引・決済システム)を構築するためのプラットフォームで、日立のデータ活用技術/サービス群の「Lumada」も使う。

図2:賃貸契約の利便性向上に向けた共同検証での各社の役割

 今回の検証は、積水ハウスとKDDI、日立の3社による協創の第1弾。3社は、企業の独自情報を安全性の高い環境で共有し、異業種データを掛け合わせて新しいサービスを創出するための「企業間情報連携基盤」の実現を目指している。

 今回の検証成果を基に、コンソーシアムを設立する計画だ。金融、自治体などにも参加企業・団体を募り、各社と、その顧客の双方に有益なエコシステムを構築するという。

 利用イメージとしては、企業間情報連携基盤の上に、個々の企業が持つ独自情報を、顧客本人の同意のもとで持ち寄って共有。データの掛け合わせによる新たな顧客メリットの創出や一括契約、連携手続きが可能な業種の拡大を図っていく。

 顧客自身が基盤に直接アクセスし、情報を利用したい企業のそれぞれに開示する内容や範囲を指定できるようにすることで、必要な本人確認を最小限にとどめながら付加価値の高いサービスを提供できるようにしたい考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名積水ハウス
業種サービス
地域大阪市(本社)
課題不動産賃貸物件の内覧から入居までで生じる顧客の各種手続きを簡略化したい
解決の仕組み賃貸契約と通信会社との契約のそれぞれに関する本人確認情報を相互補完し、顧客による現住所や電話番号の入力を簡略化できるようにする。そのために企業間情報連携基盤を構築し、本人確認情報をブロックチェーンで安全に連携する
推進母体/体制積水ハウス、KDDI、日立製作所
活用しているデータ不動産会社や通信会社との契約に関する本人確認情報など
採用している製品/サービス/技術イーサリアム・ブロックチェーン「Quorum」、データ活用技術/サービス群「Lumada」(日立製)など
稼働時期2019年4月に共同検証を開始