ルノー・日産・三菱自動車、コネクテッドカーに向けて世界全域をカバーするサービス基盤をAzure使い立ち上げ

　仏ルノー・日産自動車・三菱自動車の3社が立ち上げる「アライアンス インテリジェント クラウド」は、ネットへの接続機能を持つ車「コネクテッドカー」に各種サービスを提供するためのクラウド基盤。3社が営業している全世界200市場のほぼすべてをカバーする。2019年中に、ルノーの新型車「クリオ」と、欧州・日本向けの「日産リーフ」に対し同基盤からのサービス提供を開始する。

　アライアンス インテリジェント クラウドから提供するのは、インフォテインメントに加え、遠隔診断や、継続的なソフトウェアの配付、ファームウェアの更新など。さまざまな車種・ブランドと横断的につながるという。既存のコネクテッドカー用システムやモビリティサービスのための業務システムとも連携する。

　収集できるデータに対し、AI（人工知能）や分析シナリオを適用することで、新たなイノベーションやビジネス戦略を市場投入するまでの時間を短縮できると期待する。

　コネクテッドカーのほか、将来のスマートシティのインフラや潜在的なパートナーとの接続機能も持つ。販売済みの車両や将来のコネクテッドカーとの接続を希望する第三者に対し、アライアンス インテリジェント クラウドを単一の接点にしたい考えだ。

　アライアンス インテリジェント クラウドは、パブリッククラウドの「Microsoft Azure」（米Microsoft製）をベースに開発・運用する。AzureのAIやIoT（Internet of Things：モノのインターネット）の技術を使い、車両データを安全に保持・管理・分析できるようにする。