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農機具メーカーの独CLAAS、製品のアイデアから製造、サービスまでの3Dデータを一元管理

DIGITAL X 編集部
2019年5月28日

農機具メーカー大手の独CLAASは、エンジニアリングと製造の両領域で製品情報を共有するための情報管理基盤を導入した。製品のアイデアから製造、サービスまでで情報を共有し、製品/サービスの市場への提供速度を高める。基盤システムを提供する仏ダッソー・システムズが2019年4月2日(現地時間)に発表した。

 独CLAASが導入したのは、同社が全世界に展開する拠点で製品情報を一元管理するための情報基盤。エンジニアリング拠点と製造拠点の両方を連携することで、製品に関わるアイデアから製造、サービスまでの製品ライフサイクル全体を通して情報を一元管理する。

 新しい情報基盤では、700人超の利用者が、3D(3次元)の製品設計データを拠り所に連携する(図1)。情報が重複することなく、社内のナレッジやノウハウに素早くアクセスできることから、インテリジェント化やエネルギー効率の向上など、より競争力の高い製品の開発を期待する。

図1:3D(3次元)モデル化された製品設計データの例(出所:image for media courtesy of CLAAS)

 基盤としては「3DEXPERIENCE」(仏ダッソー・システムズ製)を導入した。同製品が提供する4つの機能(1)シングル・ソース・フォー・スピード、(2)コンカレント・イクイップメント・エンジニアリング、(3)レディー・トゥー・メイク、(4)キープ・ゼム・ランニングを利用している。

 シングル・ソース・フォー・スピードは、エンジニアがどこからでも迅速かつ自由に連携しながら設計や製造に取り組むための機能、コンカレント・イクイップメント・エンジニアリングは、関係者の全員が、データを変換することなく、常に最新情報を共有できる機能である。

 レディー・トゥー・メイクは、複数拠点の製造プロセスを同期させ全製品をどの拠点でも製造できるようにする機能。キープ・ゼム・ランニングは、機械の、ダウンタイムを最小に抑えるためにメンテナンス作業を迅速かつ容易にする機能である。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名独CLAAS
業種製造
地域独・ハルゼヴィンケル
課題製品やサービスの競争力を高めたい
解決の仕組み世界の全拠点で製品情報を一元管理し、アイデアから製造、サービスまでの全部門が情報を共有することで市場への対応速度を高める
推進母体/体制独CLAAS、仏ダッソー・システムズ
活用しているデータ製品の設計や製造の過程で発生する3D(3次元)の製品データなど
採用している製品/サービス/技術「3DEXPERIENCE」(仏ダッソー・システムズ製)など