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大阪府池田市、街の回遊性を高める自転車シェアリングを実証実験

DIGITAL X 編集部
2019年7月1日
写真1:池田市役所に設置された「ステーション(駐輪場)」

大阪府池田市が、自転車シェアリング(シェアサイクル)の実証実験に取り組んでいる。自転車により市内の回遊性を高め、地域の活性化や観光振興を図るのが目的だ。シェアサイクルのプラットフォームを提供するOpenStreetが2019年4月25日に発表した。

 大阪府池田市が取り組んでいるのは、自転車シェアリング(シェアサイクル)サービスの実証実験。2019年3月30日から2021年3月31日まで、市役所など10カ所の公用地に「ステーション(駐輪場)」を設置し、電動アシスト自転車を100台程度導入して実験する(写真1)。北摂地域では初めての試みだという。

 池田市内には、カップヌードルミュージアムや、ウォンバットを飼育する動物園などが点在する。公共交通を自転車で補完・代替し、街の回遊性を高めるのが目的だ。利用者が走行した位置情報などを分析することで、地域の活性化や観光振興を図る。都市交通システムとしてのシェアサイクルの有効性と課題の検証もする。

 利用者はスマートフォンやPCで、会員登録した後、ステーションの検索から、自転車の利用予約、決済までの一連の手続きができる。自転車には、GPS(全地球測位システム)機能を搭載するスマートロックが付いており、いずれのステーションでも貸し出し/返却ができる。

 24時間利用でき、料金は15分につき60円(最大で24時間1000円)。クレジットカード決済、携帯電話キャリア決済または「Yahoo!ウォレット」決済で支払う。

 ステーションの設置場所は、池田駅周辺の池田市役所と、五月山公園、五月山動物園前、池田駅東自転車駐車場、図書館歴史民俗資料館、城跡公園のほか、石橋駅周辺の石橋駅中央第2駐輪場や石橋駅前公園、石橋公園、豊島野公園。順次増設する予定だ。

 実験では、シェアサイクルのプラットフォームとしてOpenStreetの「HELLO CYCLING」を利用する。OpenStreetは、スマートフォン用アプリケーションを含めたシステムや自転車のメンテナンスといった運用と、ステーションや自転車の配置などにかかる費用を負担する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名大阪府池田市
業種公共
地域大阪府池田市
課題地域の活性化や観光振興などに向けて、街の回遊性を高めたい
解決の仕組み公共交通の機能の補完・代替手段となる自転車のシェアリングサービスを市内に構築する
推進母体/体制大阪府池田市、OpenStreet
活用しているデータ自転車シェアリング利用者の利用位置情報など
採用している製品/サービス/技術シェアサイクルのプラットフォーム「HELLO CYCLING」(OpenStreet製)、GPS機能を持つスマートロックなど
稼働時期2019年3月30日から2021年3月31日まで