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和良工業、自動車用ゴム部品の品質検査にAI導入し不良クレームをゼロに

DIGITAL X 編集部
2019年8月13日

自動車用のゴム部品などを製造する和良工業が、品質検査に画像認識のAI(人工知能)を導入し成果を上げている。製品の不良に対するクレームがなくなったという。AIを提供したテクムズが2019年5月20日に発表した。

 和良工業は、自動車用の防振ゴムやクラッチ盤ゴムなどを製造している。これまで品質検査は、全作業員の半数以上を動員し目視で実施してきたが、本社を置く岐阜県郡上市和良町は人口が約1700人と、人手不足に悩まされていた。作業員の高齢化や教育の難しさなど、技術継承の課題にも直面していた。

 加えて目視検査では、クレームが発生した際の対応や再検査が必要になり、それに伴う生産効率が低下や作業負担の増大も課題だった。そこで今回、製品の品質検査工程に画像認識のAI(人工知能)システムを導入した。傷や焼付き、バリ、融合、充填不足など、目視での検知が難しい微細な不具合も検出できるようにした(写真1)。

写真1:自動車用ゴム部品の細かな傷や焼付きなどをAIで検出する

 導入した仕組みでは、0.1mm程度の傷を検出で、目視では難しいとされる、黒色ゴム/樹脂系製品の傷も検出できる。1日10時間、月間26日稼働させた場合、月間100万個以上の品質検査が可能だ。

 試験導入から半年を経た時点まででは、製品の不良につながるクレームは発生していないという。製品固有の不具合や特殊な不具合に関してもAIによる学習によって検知できるとみており、適用範囲を広げられると期待する。

 現時点では製造工程と検査工程が分かれているが、次ステップでは製造工程の最終ラインにAIを組み込み、両工程をシームレスに稼働させることで人的不可の削減を見込んでいる。製品1個当たりの判断時間も、熟練作業員の4秒程度をAIでは1秒未満に短縮できるため、生産効率が4倍以上に高められるとしている。

 さらに数年後には、検査だけでなく全製造工程の自動化を目指し、製品不良のリスク回避だけでなく、工数や人件費の削減に取り組んでいく。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名和良工業
業種製造
地域岐阜県郡上市和良町
課題目視による品質検査では人手不足や後継者難にさらされ、かつ製品不良発生時には生産効率の低下に直面していた
解決の仕組み品質検査に画像認識AIを導入する
推進母体/体制和良工業、テクムズ
活用しているデータ製品の画像データなど
採用している製品/サービス/技術部品の画像を認識して傷や焼付きを検出できるAI(テクムズ製)