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コベルコ建機、人・場所・時間などの制約を取り除く建機の遠隔操縦システムなどを構築へ

DIGITAL X 編集部
2019年8月13日

コベルコ建機は建設現場を対象にしたテレワークシステムを構築する。遠隔操縦や人材マッチングなどの技術を使い、特定の人や場所、時間などの制約を受けずに施工できるようにする。協業する日本マイクロソフトとともに2019年5月22日に発表した。

 コベルコ建機の「K-DIVE CONCEPT」は、建設現場を対象にしたテレワークシステム。建設技能者の不足への対応や、生産性の向上、無人化による本質的な安全確保などが目標だ。3つの機能の実装を目指す。(1)快適・安全な作業環境と実機同等の操作性、(2)テレワーク化による働く時間・場所の制約解消、(3)作業内容とオペレータースキルのマッチング最適化である(図1)。

図1:遠隔操縦や人材マッチングなどにより、場所や時間などの制約を受けずに現場で施工できるようにする

 そのために遠隔操縦や人材マッチングなどの仕組みをクラウド上で動作させる。具体的には、(1)Wi-Fiなどを用いた近距離の遠隔操作、(2)5GやLTEなどのモバイル通信を用いた遠距離の遠隔操作、(3)建機のテレワークサービスの順で実現していく(図2)。

図2:「K-DIVE CONCEPT」は3段階で実現する

 K-DIVE CONCEPTの実現に向けて日本マイクロソフトと協業する。たとえば、画像・音声の認識技術として、マイクロソフトが提供する学習済みAI「Cognitive Services」などの活用を予定する。パブリッククラウド「Microsoft Azure」を採用し、オペレーションの円滑化と可視化、効率的なコミュニケーションの実現を図る。開発期間を短縮するアジャイル手法も利用する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名コベルコ建機
業種製造
地域東京都品川区(本社)
課題建設技能者の不足や、生産性のさらなる向上、本質的な安全確保など、人や場所、時間などの制約が多い
解決の仕組み遠隔操縦や人材マッチングなどにより無人化・最適化を図る
推進母体/体制コベルコ建機、日本マイクロソフト
活用しているデータ建機の動作状況、建設現場の状況、マッチング対象の人材データなど
採用している製品/サービス/技術学習済みAI「Cognitive Services」、パブリッククラウド「Microsoft Azure」(いずれも米Microsoft製)、Wi-Fi、LTE、5Gなどの無線通信技術など