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岡山県赤磐市、道路の維持管理にコネクテッドカーのデータを使う実証実験、トヨタ・モビリティ基金らと

DIGITAL X 編集部
2019年8月14日

岡山県赤磐市が、道路の維持管理にコネクティッドカーから得られるデータの活用について実証実験を始めている。行政が持つ既存のインフラデータの活用方法などを検討する。実験を進める協議会のメンバーであるトヨタ・モビリティ基金(TMF)が2019年7月23日に発表した。

 実証実験のテーマは、将来的に継続可能な道路維持管理を可能にする仕組み。交通事故の防止や災害発生時の避難ルートの確保などに向けて自治体などの管理者は、日々のパトロールや定期的な調査により道路を維持している。だが、道路の老朽化による維持管理・更新費用の増大や、自然災害によるインフラ被害などへの対応が負担になっている。

 こうした課題を解決するために現在、ネットワーク接続機能を持つコネクテッドカーのセンサー情報やドライブレコーダーの画像を利用し、維持管理の効率化を図る取り組みが考えられているがものの、コストや使い勝手といった観点から、導入は一部の自治体に留まっているのが実状だ。

 今回の実証実験では、コネクティッドカーや、公用車のドライブレコーダーなどで得られる複数の情報を組み合わせ、路面の異常や危険箇所の検知を迅速化したり、倒木や標識の不具合など危険な状態を検知したりできるようにする。災害対応NPOなどが収集している災害状況画像・位置などの情報の活用も検討する。

 加えて、収集した情報を道路の維持管理だけでなく、交通安全対策や災害時の安全な移動の支援などにも利用する。上下水道や橋梁など行政が持つインフラデータの活用方法も検討し、「より安全で暮らしやすく、災害に強い街づくりにつなげていきたい」としている。

災害対応NPOなどが収集している災害状況画像・位置などの情報の活用
 実証実験に向けて赤磐市は、トヨタ・モビリティ基金(TMF)、岡山大学、岡山県、赤磐警察署などと「道路維持管理の新たな手法を考える協議会」を設立している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名岡山県赤磐市
業種公共
地域岡山県赤磐市
課題交通事故防止や災害対策としての道路の維持管理が重要になってきているが、センサーデータなどを活用する仕組みはコスト面などからも導入が難しい
解決の仕組みコネクテッドカーのほか公用車のドライブレコーダーが持つ情報、災害対応NPOなどが収集している災害状況画像・位置などを組み合わせた情報の活用も検討する。
推進母体/体制道路維持管理の新たな手法を考える協議会(赤磐市とトヨタ・モビリティ基金、岡山大学、岡山県、赤磐警察署などが設立)
活用しているデータ
採用している製品/サービス/技術
稼働時期2019年7月~2021年3月