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埼玉県ふじみ野市、安心・安全で心身の健康の促進に向けた実証実験を住民参加型で実施

DIGITAL X 編集部
2019年9月3日

埼玉県ふじみ野市は、同市が提唱する「人がつながる豊かで住み続けたいまち」の実現に向けた実証実験を2019年10月から開始する。実験では参加住民を募集する。地域活性化で連携するKDDI総合研究所が実施するもので、両者が2019年7月30日に発表した。

 埼玉県ふじみ野市は、「人がつながる豊かで住み続けたいまち」を提唱している。そのためには、安心・安全で、心身の健康が促進できる環境が必要とする。

 その実現に向けて今回、ICTを使った住民サービスを実証実験する。住民宅内にセンサーやデバイス、ロボットなどを設置し、電力使用量や人の有無、ドアの開閉などに応じて、各種の情報を提供する。

 今回実験するのは、(1)「安心便利情報提供」、(2)「AI(人工知能)コーチング」、(3)「スマホ依存対策」の3つである(図1)。

図1:埼玉県ふじみ野市が住民参加型で実施する実証実験の概要

 安心便利情報提供は、まちの安心・便利な情報を世帯構成に応じてタイムリーに届けるもの。犯罪やインフルエンザなどに関する緊急情報のほか、天気や、ごみの日、イベントなどの情報を提供する予定である(図2)。

図2:「安心便利情報提供」の概要

 AIコーチングは、健康につながるトレーニングの促進とアドバイスを提供するもの。帰宅後など住民が受け入れ易いタイミングにトレーニングを喚起。トレーニング中はスマートフォンのカメラを使って、トレーニング方法や回数、効果的な姿勢をアドバイスする。トレーニング後は健康増進につながる情報やイベント情報などを提供する(図3)。

図3:「AIコーチング」の概要

 スマホ依存対策は、中高生のスマホ依存に関する悩みの解決を目指すもの。家族が強制するのではなく、本人の気づきや周囲からの見守りなどによって自律的にスマートフォンを適切に利用できるよう導くという(図4)。

図4:「スマホ依存対策」の概要

 実験に参加する住民は、Webサイトで募集する。募集期間は2019年9月中旬までの予定である。10月から2020年3月までを予定する実験では、使い易さや受け入れ易さ、および効果などを検証し、地域住民が求めるサービスの実現につなげたい考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名埼玉県ふじみ野市
業種公共
地域埼玉県ふじみ野市
課題地域の活性化に向け、安心・安全、かつ健康で住み続けられる街でありたい
解決の仕組みICTを使って住民の世帯構成に応じた情報を提供し、心身ともに健康でいられるようなトレーニング習慣やスマホに依存しない生活スタイルの実現を支援する
推進母体/体制ふじみ野市、KDDI総合研究所
活用しているデータ住民属性、住民宅に設置したセンサーなどで取得する電力の資料量や人の有無、ドアの開閉などのデータ、天気やインフルエンザの流行といったオープンデータなど
採用している製品/サービス/技術住民の行動や状況を推定するAI(人工知能)、各種データを統合的に扱うためのプラットフォームなど(いずれもKDDI研究所が提供)
稼働時期2019年10月~2020年3月(予定)