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年賀状印刷の「おたより本舗」、電話での受注対応にAIによる自動応答を導入

DIGITAL X 編集部
2019年10月24日

年賀状などの印刷を手がける「おたより本舗 年賀状印刷の専門店」(運営はアーツ)が、電話で受注応対にAI(人工知能)を用いた自動応答を2019年10月から本格導入している。顧客からの質問をリアルタイムに認識して回答を音声などで返す。自動応答サービスを提供するU-NEXT マーケティングが2019年10月2日に発表した。

 「おたより本舗 年賀状印刷の専門店」はアーツが運営する年賀状に特化した、インターネットの印刷サービス。電話による注文を受け付ける同社コールセンターの「お客様サポートセンター」に2019年10月からAI(人工知能)を使った自動応答サービスを本格導入した。

 AIによる自動回答では、電話による顧客からの「宛名印刷のやり方を教えて」「カートの中身を削除したい」といった質問をリアルタイムで音声認識し、その質問に対する回答を選択し音声で回答する。

 回答内容が音声では伝えづらい場合は、FAQ(良くある質問)サイトから該当するページのURLをSMS(ショートメッセージサービス)で自動送信することもできる。これまでにない質問やオペレーターが対応すべき質問の場合は、営業時間内であればオペレーターへ電話を転送する。

 AIで認識した問い合わせ内容は自動で集計し、顧客が使いづらい、あるいはわかりづらいと感じている部分を抽出することで、受注用WebサイトのUX(ユーザーエクスペリエンス)の改善に利用する考え。

 自動応答サービスには、U-NEXT マーケティングが提供する「AI コンシェルジュ」を採用した。2018年の試験導入では月に最大約4000件の電話に自動で応答できたとしている。

 年賀状特化のおたより本舗では毎年、10月から12月には問い合わせが増え「電話がつながらない」「夜中は営業していない」といった顧客の声が上がっていた。自動応答システムの導入で、早朝や深夜、休日の受付が可能になり、顧客の待ち時間短縮も図れるとする。コールセンターのオペレーター不足にも対処できると期待する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名「おたより本舗 年賀状印刷の専門店」(運営はアーツ)
業種サービス
地域大阪府吹田市(本社)
課題年賀状の注文が増える10月から12月はコールセンターへの電話がつながりにくくなる。深夜や休日は電話では受け付けられない
解決の仕組みAIによる音声認識を用いた自動応答で受注を処理する
推進母体/体制アーツ、U-NEXT マーケティング
活用しているデータ顧客の問い合わせ内容(AIによる音声認識でデータ化)
採用している製品/サービス/技術音声認識による自動応答サービス「AI コンシェルジュ」(U-NEXT マーケティング製)など
稼働時期2019年10月(2018年から試験導入してきた)