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福島の老舗旅館・芦名、フロント業務に音声認識サービス「Alexa」を導入

DIGITAL X 編集部
2019年10月30日

福島県会津若松市・東山温泉にある老舗旅館、芦名は、チェックインなどのフロント業務にAIスピーカー「Echo」を使った音声応答システムを導入した。インバウンド需要の増加に対応するため、英語や中国語でも対応する。サービス開発を支援したアイリッジが2019年10月11日に発表した。

 芦名は、福島県会津若松市で1948年(昭和23年)に創業した旅館。東山温泉の源泉掛け流しや囲炉裏を囲む食事などが売り物だ。

 今回、インバウンド需要の高まりに向けて、フロント業務にAI(人工知能)で応対する「あしな」を導入した。英語や中国語での接客が必要な顧客に対し、接旅館のスタッフが伝えたい内容をAIスピーカーに話しかければ、指定した言語で「あしな」が代わりに説明する。

 提供する情報は、チェックイン手続きや施設情報、観光情報、バスやタクシーの時刻表などフロント業務で発生するもの。ほかに、日本酒の飲み方や温泉の入り方、武家の歴史案内なども用意する。

 顧客が「あしな」を直接利用することもできる。夕食の前など、料理の配膳や食事会場での接客などでフロントが手薄になりがちな時間帯や、スタッフとの密なコミュニケーションを望まない顧客の利用を想定する。

 東北地方の外国人延べ宿泊者数は2018年に、過去最高の121万人泊を超えた。福島県の伸び率は全国2位になっている。一方で、外国人観光客に対応できる人材が少なく、優先度やコストの問題から対応がなかなか進まない状況にあった。

 なお「あしな」は、AmazonのAIスピーカー「Echo」と音声認識サービス「Alexa」を使って開発したサービス。アイリッジが提供するAlexa用スキル(音声認識アプリケーション)の開発・実行クラウド「NOID(ノイド)」上で開発されている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名いろりの宿 芦名
業種サービス
地域福島県会津若松市東山地区
課題インバウンド需要が伸びているが、外国語対応などが十分にできない
解決の仕組みAmazon Alexaを使い、英語や中国語で対応する
推進母体/体制いろりの宿 芦名、アイリッジ
活用しているデータスタッフの音声、施設情報、観光情報、バスの時刻表、各種連絡先など
採用している製品/サービス/技術Alexa用スキルの開発・実行クラウド「NOID(ノイド)」(アイリッジ製)