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旭タンカー、船舶への燃料輸送の受注業務などにおける顧客との情報共有を促進へ

DIGITAL X 編集部
2019年11月29日

石油などの海上輸送を手がける旭タンカーが、船舶への燃料輸送事業において、顧客との情報共有を進める。発注や問い合わせなどをWebやスマートフォン用アプリケーションから利用できるようにする。そのためのクラウドサービス群を提供する日本オラクルが2019年11月7日に発表した。

 旭タンカーは、石油や化学製品類の海上輸送を提供する運輸会社。海上の船舶への燃料輸送業務も手がけている。今回、燃料輸送の顧客体験を高めるために、顧客が求める情報を必要なタイミングで提供できる環境を整える。そのためのシステムのテスト運用を2020年初めに開始する

 新たに導入するのは、燃料輸送の発注や、発注した案件の進ちょく状況などをネット上で顧客と共有するための仕組み。商社を中心とした顧客向けのWebサイトを立ち上げ、顧客が直接、発注や問い合わせができるようにする。

 現場の担当者である「バンカー・クラーク」にも専用のインタフェースを用意し、受注案件の進ちょく状況の問い合わせへの対応、船舶のスケジュール情報などを直接システムに登録できるようにする。これにより、最新状況を顧客と共有するほか、データ入力負荷の軽減を図る。進ちょくを確認するためのスマートフォン用アプリケーションも用意する。

 こうした顧客対応や情報提供はこれまで、人手や時間がかかっており、バンカー・クラークの業務負荷も大きかった。

 システムは、日本オラクルが提供するクラウドサービス群を使って実現する。具体的には、顧客データ管理の「Oracle CX Sales Cloud」、カスタマーサポート用の「Oracle Service Cloud」の2つ。これらをアプリケーションの開発・実行環境であるPaaS(Platform as a Service)の「Oracle Visual Builder Cloud Service」上で、「Oracle Integration Cloud」でアプリケーション連携を図る。

 サービスの実装は、ITサービス事業者のアイ・エス・アイソフトウェアーとクレシードが担当している。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名旭タンカー
業種物流
地域東京都千代田区(本社)
課題海上船舶への燃料輸送に関し、受注や問い合わせなどの対応に人手や時間がかかり顧客体験を阻害している
解決の仕組み顧客と情報を共有できる仕組みを用意し、顧客と現場担当者のそれぞれがデータを直接入力する
推進母体/体制旭タンカー、日本オラクル、アイ・エス・アイソフトウェアー、クレシード
活用しているデータ受注データや進ちょく状況、船舶スケジュールなど
採用している製品/サービス/技術顧客データ管理「Oracle CX Sales Cloud」、カスタマーサポート「Oracle Service Cloud」、アプリケーション間連携「Oracle Integration Cloud」、開発・実行環境「Oracle Visual Builder Cloud Service」(いずれも日本オラクルが提供)
稼働時期2020年初めにテスト運用を開始