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東京国際エアカーゴターミナル(羽田空港)、貨物用台車を位置情報システムで管理

DIGITAL X 編集部
2019年12月3日

羽田空港の国際貨物業務を手がける東京国際エアカーゴターミナルは2019年11月、貨物運搬用の台車「ドーリー」の管理に位置管理システムを正式導入した。ドーリーの位置情報を無線で収集し地図上に表示する。位置管理サービスは京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が提供する。2019年11月27日に発表した。

 東京国際エアカーゴターミナル(TIACT)は、羽田空港における国際貨物業務を担う企業。航空機に搭載するコンテナやパレットなどを運搬するための台車である「ドーリー」の滞留や散在の防止、および荷役業務の効率化に向けて、位置情報管理システムを2019年11月に導入した。一定期間のドーリーの移動履歴も表示できる(図1)。

図1:ドーリーの位置情報を地図上に可視化(左)。移動履歴も表示できる(右)

 ドーリーの位置情報は、専用の無線通信機器を装着して取得する(写真1)。空港敷地内で長期間使えるように、消費電力を抑えた無線規格LPWA(Low Power Wide Area:省電力広域無線通信技術)の1つである「Sigfox」を選択。1年以上電池の交換が不要という。

写真1:ドーリーに無線通信機器を取り付け位置情報を把握する

 位置管理サービスにはIoT(Internet of Things:モノのインターネット)を使った資産管理システム「IoT Tracker」(京セラコミュニケーションシステム製)を採用している。

 羽田空港では他社が所有/運用するドーリーも多数稼働している。ドーリーが必要な状況で台数が不足するなど、その管理に従業員は多くの工数を費やしていた。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東京国際エアカーゴターミナル(TIACT)
業種物流
地域東京都大田区・羽田空港(本社および現地)
課題貨物運搬用の台車「ドーリー」の滞留や散在を防ぎたい
解決の仕組みドーリーに無線通信機器を装着し存在位置を把握する
推進母体/体制TIACT、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)
活用しているデータドーリーの位置情報など
採用している製品/サービス/技術資産の位置管理サービス「IoT Tracker」(KCCS製)、LPWA(省電力広域無線通信技術)の「Sigfox」など
稼働時期2019年11月