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敷島製パン、実店舗の運営最適化に向けで来店者の行動解析を実証実験
2020年3月31日
敷島製パンが、実店舗を訪れた顧客の行動を解析する実証実験に取り組んでいる。2020年2月1日に開始した。行動データを元に店舗の混み具合なども予測し、店舗運営の最適化を図る。実証のための技術を提供するNTTコミュニケーションズ(NTT Com)が2020年1月30日に発表した。
敷島製パンが実施しているのは、実店舗における来店者の行動解析。取得したデータから、店舗の混雑状況を把握かつ予測し、売れ筋商品を置く場所の最適化を図る。さらに人員配置の最適化や出店計画にも利用したい考えだ。
実験場所は同社の直営店2カ所。北海道の「Pasco北海道プレミアム」と「Pasco夢パン工房野幌店」で、前者は新千歳空港の国内線ターミナルビル2Fに、後者は江別市西野幌の複合施設「ゆめちからテラス」1Fにある。実験期間は2020年2月~同年12月末までを予定する。
行動把握には、NTTコミュニケーションズが開発した「人流解析ソリューション」を利用する。店舗内にビーコンを設置し、来店客が携行するスマートフォンの位置情報を自動で収集・解析する。来店者のスマートフォンに専用アプリのインストールや登録を求めずに行動を把握できる(図1)。
来店社の人名や住所などの個人情報も取得しない。匿名データとして扱い、クラウド上で解析する。クラウドにデータを送信する際は認証サーバーを用いてセキュアな環境を構築し、データを蓄積・分析する。
利用者の行動把握はEC(電子商取引)サイトなどではサイトの訪問から購買あるいはキャンセルまで利用者の行動を把握できるが、実店舗では来店者の行動データの把握が難しい。今回の実験では、その点を解消しマーケティング活動などに利用できるかどうかを検証する。
企業/組織名 | 敷島製パン |
業種 | 製造 |
地域 | 北海道千歳市、江別市(直営店舗の「Pasco北海道プレミアム」と「Pasco夢パン工房野幌店」) |
課題 | 実店舗では来店客の行動データが取得しづらくマーケティング活動に活かせない |
解決の仕組み | ビーコンを使って来店客が持つスマホの位置を把握し、行動データとして蓄積・分析する |
推進母体/体制 | 敷島製パン、NTTコミュニケーションズ |
活用しているデータ | ビーコンを使って取得した来店客のスマホの位置データなど |
採用している製品/サービス/技術 | 「人流解析ソリューション」(NTTコミュニケーションズ製) |
稼働時期 | 2020年2月1日〜12月末までの予定 |