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インドのビハール州、健診データを元に生活習慣改善をアドバイスする仕組みを実証実験

DIGITAL X 編集部
2020年4月7日

インドのビハール州は、生活習慣病を予防するための訪問型健康診断サービスの実現に向けた実証実験を実施した。定期的な訪問で健診データを取得し、糖尿病などの生活習慣病のリスクを軽減する。この仕組みのアプリケーション開発を担うNECが2020年2月9日に発表した。

 インドのビハール州は、住民の健康促進に向けて、糖尿病に代表される生活習慣病のリスクを軽減するために生活習慣の改善を市民に奨励することを計画している。その第1弾として、訪問型健診サービスの実証実験を住民5000人を対象に2020年2月10日から4月5日まで実施した。

 実証実験では、州政府が雇用したヘルスワーカーが住民の家庭を訪問し、身長と体重、ウエストを測定・記録するとともに生活習慣をヒヤリング。訪問で得たデータに基づきヘルスワーカーは、健康診断と生活習慣の改善に向けたアドバイスを無料で提供した。生活習慣改善の余地が高い住民には追加検査として、地域の助産看護師の訪問および血圧・血糖値の測定を手配した。

 同実証実験においてはNECが、ヘルスワーカーが健康診断サービスに使用するタブレットや測定器機、データに基づくアドバイスを表示するアプリケーションを提供するほか、ヘルスワーカーのトレーニングも実施した。

 実験開始日の2020年2月9日にビハール州はNECと、NECのインド法人であるNEC Technologies India Private Limited(NECTI)との間で、予防医学分野での協業分野に向けた覚書を締結している(写真1)。この3者で定期的な訪問型の健康診断サービスを実現していく。

写真1:ビハール州政府とNEC、NECTIの調印式の様子
デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名インドのビハール州政府
業種公共
地域インドのビハール州
課題住民の生活習慣病のリスクを軽減したい
解決の仕組みヘルスワーカーが定期的に住民の家庭を訪問し、身長、体重、ウエスト、生活習慣などのデータを収集し、その結果を基に生活改善に向けてアドバイスする
推進母体/体制インドのビハール州政府、NECおよびNECのインド法人NEC Technologies India Private Limited(NECTI)
活用しているデータ市民の家庭訪問で得た身長、体重、ウエスト、生活習慣などのデータ
採用している製品/サービス/技術タブレット、測定機器、生活改善アドバイスを提供・表示するアプリケーション(NECが提供・開発)
稼働時期2020年2月12日~4月5日