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進研ゼミ中学講座、学習プランなどデータに基づき個別対応し「AI学習アシスタント」で継続的な学習を支援

DIGITAL X 編集部
2020年4月8日

ベネッセコーポレーションは、提供する通信講座「進研ゼミ中学講座」において2020年4月号から学習プランや定期テスト対応の個別対応を強化した。勉強中の疑問への回答や学習法をアドバイスするためにAI(人工知能)による音声応答機能も用意した。2020年2月10日に発表した。

 ベネッセコーポレーションの「進研ゼミ中学講座」には、専用タブレットで学習する「ハイブリッドスタイル」コースがある。今回、同コースにおいて、受講者の学習できる時間帯や伸ばしたい教科などに合わせる個別対応を強化した(写真1)。

写真1:「ハイブリッドスタイル」コースの専用タブレットと専用スピーカー(左)と、使用イメージ

 具体的には、(1)毎週の個別学習プランの自動作成、(2)日々の学習履歴に基づく個別の定期テスト対策、(3)勉強中の疑問への回答や学習法をアドバイスする「AI(人工知能)学習アシスタント」の3つである。

 個別学習プランの自動作成では、受講者はまず、学習に使える時間や曜日、伸ばしたい教科、得意/苦手、テストの目標点などを専用タブレットに入力する。その内容を踏まえて毎週の個別学習プランを自動で作成する(図1)。その日に取り組むべき内容が表示され、計画通りに進まなければ、翌週に計画を自動で見直す。

図1:個別学習プランの自動作成の例。1週間に使える学習時間を選び(左)、テスト目標点などを入力する(右)

 定期テスト対策では、苦手別と中学校別の対応を強化した。それまでの学習でつまずいた箇所やテストの出題率が高い問題を集めた個別授業「ニガテクリアレッスン」をテストの2週間前に自動で作成する。出題率の高低は、受講者と同じ中学校に通う先輩へのアンケートから出題傾向を分析し、選定する。

 AI学習アシスタントは、音声で質問を受け付け、音声とタブレット画面を使って回答する。また毎日、受講者に声がけし学習習慣づくりを支援する。苦手な勉強やテスト勉強法のアドバイス、高校情報、英単語調べ、英語翻訳、音楽再生、その日にやることのナビゲーションなどに対応している。AIアシスタントにはLINEの「Clova」を利用している。

 進研ゼミの調査によると、受講者の学習環境とニーズは「部活で学習時間がとれない」「苦手な教科を中心に勉強したい」など、さまざま。新講座では、それらにデジタルの特性を生かし、個別対応を強化した。

 ちなみに受講費は、2020 年 4 月号入会の中学1年生の場合、月額6980円(税込み、以下同)。6カ月分一括払いだと3万9240円(月6540円)、12カ月分一括払いでは7万1760円(月5980円)。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ベネッセコーポレーション
業種教育
地域岡山市(本社)
課題「部活で学習時間がとれない」「苦手な教科を中心に勉強したい」など受講者の学習環境やニーズが多様化しており、それぞれに対応した学習環境を構築したい
解決の仕組み受講者の希望や学習状況からの学習プランや定期テスト対策を自動で作成する。AI学習アシスタントによる疑問解消や声かけで学習の継続性を高める
推進母体/体制ベネッセコーポレーション
活用しているデータ受講者が学習できる時間や曜日、力を伸ばしたい教科、得意/苦手、テスト目標点、日々の学習履歴、同じ中学校に通う先輩へのアンケート結果など
採用している製品/サービス/技術専用タブレット、AIアシスタント「Clova」(LINE製)など
稼働時期2020年4月