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ジョルダンなど3社、Yahoo!ショッピングの商品を手に取ってから買えるリアル店舗「QRECS」を共同開発

DIGITAL X 編集部
2020年4月16日

ヤフーが運営するオンラインショッピングモール「Yahoo!ショッピング」が取り扱っている商品を、実際に手に取って購入できるリアル店舗「QRECS(キュレックス)」を、ジョルダンがSBエンジニアリングと共同で開発した。Yhoo!以外のオンラインショップにも対応する。2020年3月2日に発表した。

 「QRECS(Quick and Real EC Shopping:キュレックス)」は、ヤフーのオンラインショッピングモール「Yahoo!ショッピング」などで扱っている商品を販売するためのリアル店舗。商品を実際に手にとって確かめてからオンラインで購入し、指定の場所で受け取る仕組みで、商業施設や駅構内、駅ビルなどへの設置を想定している。

 QRECSの特徴は、商品棚とデジタルサイネージを併設したこと。Yahoo!ショッピング限定商品などを棚に置き、手に取ってサイズや素材などを確かめたうえで購入できる。一方でデジタルサイネージにより、地方の名産品や旬のものなどリアル店舗には在庫がない商品も購入できる(図1)。

図1:デジタルサイネージを使ったリアル店舗「QRECS」

 棚にある商品を購入する際は、デジタルサイネージ上で商品を選ぶ。サイネージ画面に表示されるQRコードをスマートフォンやタブレットで読み取ると、Yahoo!ショッピングの商品ページに遷移し、Yahoo!ショッピング上で商品購入を手続きする。購入した商品は指定場所に配送される(図2)。

図2:QRECSにおける買い物の手順

 ジョルダンらはQRECSについて、QRECSを設置する商業施設などとYahoo!ショッピングの出店企業の双方にメリットがあるとする。商業施設などは、空きスペースにQRECSを設置することで、QRECSへの出店者からの出店料が得られる。

 またリアル店舗とはいえ、接客や精算、在庫調整は不要なため運営の手間は小さい。月単位で契約でき、期間限定のポップアップショップにしたり、テストマーケティング用途にも利用したりできるとしている。

 一方、Yahoo!ショッピングなどオンラインショップの出店者は、QRECSにも出店することで見込み客に商品の実物を使った訴求が可能にある。オンラインではリーチできなかった各層の開拓が期待できる。

 今後は多言語対応を図るほか、カメラを設置し、その画像をAI(人工知能)で分析することで、通過・滞留する人数やサイネージの閲覧数、来店者の属性などを把握し、サイネージへの表示内容や出店料の検討の参考にするなどQRECSの利便性を高めていく予定である。

 2020年3月2日から、QRECSを設置したい商業施設と、QRECSへの出店を希望するYahoo!ショッピング出店者からの申し込みを受け付けている。QRECSのサービス提供や運用・管理、設置施設と出店者の問い合わせサポートはジョルダンが担当する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ジョルダン
業種サービス
地域東京都新宿区(本社)
課題オンラインショッピングでは難しい商品の実物を体感できる購買体験を提供したい
解決の仕組み商品棚とデジタルサイネージを併設した店舗で商品の実物に触れてもらったうえで、オンラインで購入できるようにする
推進母体/体制ジョルダン、SBエンジニアリング、ヤフー
活用しているデータ商品の販売データ。カメラ画像を分析して得た通過・滞留する人数やサイネージの閲覧数、来店者の属性なども予定
採用している製品/サービス/技術デジタルサイネージ、QRコード
稼働時期2020年3月2日