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JFEスチール、製鉄所の安定操業やスマート化に向け5Gによる4K映像活用へ

DIGITAL X 編集部
2020年4月21日

JFEスチールは、製鉄所の安定操業やスマートファクトリー化などに向けて5G無線通信を導入する。まずは生産ラインを撮影した4K映像を5Gで伝送し蓄積する。その映像と各種トレンドの同期を図り分析できるようにする。5G基地局はKDDIが提供する。2020年3月17日に発表した。

 JFEスチールが5G(第5世代)無線通信を導入するのは、製鉄所の安定操業やスマート化に取り組むため。

 第1段階として、千葉市中央区にあるJFEスチール東日本製鉄所・千葉地区の熱延工場内に5Gの基地局を設置。生産ラインを監視する高精細ITVカメラで撮影した4K映像を伝送し、管制室からリアルタイムで確認できるようにする。 映像は蓄積し、各種トレンドと同期化し分析できる仕組みを構築する。2020年4月に試運転を実施し同年5月から稼働させる(発表時の予定)。

 第2段階ではAI(人工知能)を使用し、映像と各種トレンドを踏まえた各種品質判定などを目指す。他工場や他事業所への水平展開も図る。

 5Gは、高速・大容量、低遅延、多数の端末との接続といった特徴がある。JFEスチールは、5Gをリアルタイム性と安定性が求められる製造現場に適用することで、大量のセンサーデータの一括収集と、データに基づく各設備の一括制御を可能し、製造現場全体の最適化を図りたい考え。

 生産効率の向上のほか、工場内の自由なレイアウト変更や、設備と作業員の協働支援など、サイバー空間とリアル空間をデータで融合を図るCPS(Cyber Physical System)の考えに沿ったスマートファクトリー化やデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのインフラとしての活用を検討・推進する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名JFEスチール
業種製造
地域千葉市中央区(JFEスチール東日本製鉄所・千葉地区)ほか
課題製鉄所の安定操業やスマートファクトリー化などを図りたい
解決の仕組み5G無線通信を使って生産ラインを撮影した4K映像を伝送し、各種トレンドを同期化して分析する
推進母体/体制JFEスチール、KDDI
活用しているデータ生産ラインを撮影した4K映像など
採用している製品/サービス/技術5G無線通信基地局(KDDIが提供)、高精細ITVカメラなど
稼働時期2020年4月から順次