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東京メトロ、大都市型のMaaS「my! 東京MaaS」を始動

DIGITAL X 編集部
2020年4月23日

東京地下鉄(東京メトロ)は東京における大都市型MaaS(Mobility as a Service)として「my! 東京MaaS」 を開始する。種々のモビリティやサービスの連携を図る。第1弾として2020年7月、東京メトロアプリにMaaS機能を実装する。2020年3月25日に発表した。

 東京地下鉄(東京メトロ)の「my! 東京MaaS」は、東京という大都市におけるMaaS(Mobiity as a Service)の実現を目指す取り組み。「パーソナライズド」「リアルタイム」「さらなる稠密性(ちゅうみつせい)」の3点をキーワードに掲げ、移動のしやすさと、新たな移動需要を創出したい考えだ(図1)。

図1:東京メトロが推進する大都市型MaaSの概略

 具体的なmy! 東京MaaSのサービスとしては、パーソナライズされた移動経路・付帯サービスと、リアルタイム運行情報を提供する。そのためにまず、2020年7月に東京メトロアプリをリニューアルする予定。鉄道のほか、シェアサイクル、タクシー、コミュニティバスなど複数の移動手段を含めた経路検索ができるようにする。

 2020年度下期以降には、(1)移動のしやすさの追求(エレベータールート検索)、(2)健康応援、(3)ビジネス加速、(4)東京を楽しむなどの取り組みを推進する(図2)。

図2:2020年7月以降に東京メトロが大都市型MaaSで提供を予定している取り組み

(1)移動のしやすさの追求では、東京都交通局やJapan Taxi、みんなのタクシー、全日空などと連携し、東京メトロの駅から目的地までの最適な移動ルートを案内する。プログレス・テクノロジーズと共同で検証を進めている障害者向け駅構内ナビゲーションシステム「shikAI」との連携も模索する。

 (2)健康応援では、「ひと駅歩く検索」サービスを新たに開発・提供する。NTTドコモの「dヘルスケア」の健康ポイントサービスや東京海上日動あんしん生命保険の健康保険型保険「あるく保険」と連携する。ドコモ・バイクシェアとは「ひと駅シェアサイクル」に乗る「ひと駅サイクル検索」の導入を共同検証する。

 (3)ビジネス加速に関しては、日本マイクロソフトおよびMaaS Tech Japanの両社とOutlookの予定表の空き時間を踏まえた移動を提案できるようにする。富士ゼロックスと共同で提供する個室型ワークスペース「CocoDesk」との連動も検証する。

 (4)東京を楽しむに関しては、沿線地域や地元産業と連携しMaaSの機能を活用した特設サイトを開設。東京の魅力の発信やデジタルクーポンの提供に取り組む。東京都交通局や「HELLO CYCLING」を提供するOpenStreet、台東区循環バス「めぐりん」と経路検索で連携し、回遊性の向上などに取り組む。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名東京メトロ(東京地下鉄)
業種交通
地域東京都台東区(本社)
課題乗客に移動のしやすさを提供したい
解決の仕組み種々のモビリティと連携した目的地までのルート案内などを実現する
推進母体/体制東京メトロ、東京都交通局、Japan Taxi、みんなのタクシー、全日空、プログレス・テクノロジーズ、NTTドコモ、東京海上日動あんしん生命、ドコモ・バイクシェア、日本マイクロソフト、MaaS Tech Japan、富士ゼロックス、 OpenStreet、台東区
活用しているデータ地下鉄・バス・航空機の運行情報、Outlookのスケジュール情報、個室型ワークスペースの利用情報など
採用している製品/サービス/技術MaaS
稼働時期2020年7月(アプリへの機能追加時期)