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コンビ、化粧品販売サイトに顧客の購買意欲を察知するAIを導入

DIGITAL X 編集部
2020年5月14日

ベビー用品メーカーのコンビは、女性向け化粧品「Nanarobe(ナナローブ)」のECサイトに顧客の購買意欲を察知するAI(人工知能)を導入した。顧客に、わずらわしさを感じさせない形で商品を提案するのが目的だ。AIツールを提供した台湾Appier (エイピア)の日本法人が2020年4月16日に発表した。

 「Nanarobe(ナナローブ)」は「忙しい女性のための化粧品」としてコンビが2009年からECサイトのみで提供している商品。商品コンセプトに「簡単で時短になるもの」を掲げており、ECサイトでも顧客に、わずらわしさを感じさせないことを重視して設計・運用している(写真1)。たとえば、サイトにアクセスした人が、商品や成分の特徴を直感的に理解できるように作成しているという。

写真1:「Nanarobe(ナナローブ)」のECサイトの画面例

 今回、顧客の購買意欲をECサイト上でのマウスやスクロールなどの動きから察知するAI(人工知能)ツール「AiDeal」(台湾Appier製)を導入した。商品に興味はあるものの購入を決め切れない顧客にのみクーポンを自動的に表示し購買へつなげる。

 導入に向けては、トライアル商品を購入した顧客に定期購入を勧めるメールを配信し、そのメールからアクセスできるランディングページ(LP)を設置しAiDealの効果を検証した。結果、クーポンを入手したグループは、入手していないグループと比べ、CVR(Conversion Rate:成約率)がPC利用者は223%、スマートフォン利用者も177%、それぞれ上昇したとしている。

 LPの訪問者には、モニターへの申し込みや商品購入を検討している購入意欲が高い人もいれば、後押しがあれば購入に踏み切る可能性がある人、すでに購入を決めている人などがいる。コンビは、購入意欲が高い人には、わずらわしいと思われず、後押しがあれば購入に踏み切る人には適切なオファーを、すでに購入を決めている人には購入を阻害しないように対応できるツールを探していたという。

 今後は、AIによる機械学習を進め、情報を必要とする顧客だけに情報を提供するような活用を考えている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名コンビ
業種製造
地域東京都台東区(本社)
課題顧客に、わずらわしさを感じさせない形での商品購入を提案したい
解決の仕組みサイト上の動きから顧客の購買意欲を分析し、その時の気持ちに合わせて提案する
推進母体/体制コンビ、Appier Japan
活用しているデータECサイト上でのマウスやスクロールなどの動き
採用している製品/サービス/技術Web接客ツール「AIDeal」(台湾Appier製)