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不動産市場情報のPropre Japan、億単位の集計・分析に向けデータベースを刷新

DIGITAL X 編集部
2020年6月18日

不動産市場に関する情報提供を手掛けるPropre Japan(プロパージャパン)は、今後の事業拡大に伴って見込まれる億単位の不動産情報をリアルタイムに集計・分析できるようデータベースを刷新した。システムを構築した日本オラクルが2020年5月22日に発表した。

 Propre Japanは、グローバルな不動産市場に関する情報提供会社。2020年中に不動産データベースの提供地域を、現在の17カ国から30カ国に拡大させる計画を立てている。同計画に先行しデータ管理基盤を刷新。2019年10月からデータ移行を始め、同年11月から新システムを稼働させている。

 同社が扱う不動産情報は、020年3月時点で1日当たり約1600万件。それに、広さや周辺地域の特徴、住みやすさなど約3万の特徴情報をひもづけてデータベースにしている。同データは、物件検索や所有物件のメンテナンスなどに利用されている。

 これまで同社は、オープンソースのデータベースをクラウド上で運用してきた。事業拡大に伴う試算では、管理するデータ量が最大3倍に増加することが見込まれることから、(1)1日当たり数億レコードのデータ更新・追加ができることと、(2)反映したデータを即時に集計・分析できることを要件に次のデータ管理基盤を検討・選択した。

 採用したのは、米オラクル製データベース「Oracle Autonomous Database」の1つ「Oracle Autonomous Transaction Processing」。新基盤では、当日のデータを即時に集計・処理できているほか、新サービスの開発にも、より多くの時間を割けるようにもなったとしている。導入を支援したオラクルよると、特に負荷がかかる処理においては、従来比で最大99%の性能向上が図られている。

 システム導入時には、オラクルが提供する初期構築支援サービス「Rapid Start Service」を使用することで、新基盤を1カ月で導入した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名Propre Japan
業種サービス
地域東京都港区(本社)
課題不動産データベースの提供先を17カ国から30カ国に広げるに当たり、最大3倍に増える見込みのデータを高速に処理したい
解決の仕組み大量データを集計・分析できるデータベースに切り替える
推進母体/体制Propre Japan、日本オラクル
活用しているデータ不動産市場情報
採用している製品/サービス/技術「Oracle Autonomous Transaction Processing」「Oracle Exadata Database Machine」「Oracle Autonomous Database」「Rapid Start Service」(いずれも米オラクル製)
稼働時期2019年11月