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荏原環境プラント、ボイラー水管の厚さを測れるロボット使う点検サービスをRaaSとして提供へ

DIGITAL X 編集部
2020年6月26日

荏原環境プラントは、ボイラーの水管の厚さを測定するロボットを開発し、同ロボットを使った点検・維持管理サービスを「Robot as a Service」として提供する。ロボットを共同開発したハイボットと資本業務協定を結んだ。2020年5月28日に発表した。

 環境・エネルギー関連施設を設計・施工する荏原環境プラントが開発した「SQUID(スクイッド)」は、ボイラーの水管の厚さを測定するための小型ロボット。水管の点検口から測定対象の水管まで走行し、搭載する水浸超音波探傷センサーで水管の厚さを内側から連続測定する(写真1)。

写真1:小型ロボット「SUQUID(スクイッド)」の外観

 ボイラー水管は、経年劣化を把握するために水管の厚さを計測する必要がある。従来の小型センサーを用いる計測方法では、センサーを水管内に挿入するために水管の一部を切断するなどの準備作業が必要だった。SUQUIDは、点検口から自走するため、メンテナンスの作業負担を軽減できると期待する。

 荏原環境プラントは今後、SUQUIDを使った水管の点検・維持サービスを「Robot as a Service」として提供する計画だ。SUQUIDを販売するのではなく、SUQUIDを使った点検・計測作業を実施し、取得したデータを使って高精度な寿命予測診断などを実施するという。

 SQUIDは、ロボット開発会社ハイボットと共同で開発した。両社は2019年12月に、固形廃棄物処理施設内の廃熱回収ボイラーの水管を対象に実証実験を実施し、測定作業時間と資機材、および廃棄物の削減と、作業者の安全性の向上を確認していた。

 今回のロボット開発を機に荏原環境プラントは、ハイボットの第三者割当増資を引き受け資本業務提携を締結した。RaaSは両者で展開する。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名荏原環境プラント
業種製造
地域東京都大田区(本社)
課題ボイラー水管の厚さの測定作業の効率化を図りたい
解決の仕組みボイラ水管の厚さを連続測定するロボットを開発する
推進母体/体制荏原環境プラント、ハイボット
活用しているデータ水浸超音波探傷センサーで取得するデータ
採用している製品/サービス/技術小型ロボット「」(荏原環境プラント、とハイボットが開発)
稼働時期2019年12月(実証実験の成功時期)