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ヤマト運輸、IoT電球を活用した高齢者の見守りサービスを実証実験

DIGITAL X 編集部
2020年6月26日

ヤマト運輸は、高齢者の見守りにIoT(Internet of Things:モノのインターネット)電球を活用する実証実験を東京都多摩市で2020年6月22日から開始する。高齢者宅にIoT電球を設置し、その点灯/消灯から安否を確認する。ヤマト運輸とIoT電球を開発したハローライトが2020年6月1日に発表した。

 ヤマト運輸は地域住民の生活サポートサービス「ネコサポ」を展開している。今回、東京都多摩市エリアのネコサポ会員を対象に、独居高齢者の安否確認のための機器やサービスの有効性を検証する。高齢者の増加と介護事業者の人手不足という両課題の解決に向け、高齢者の見守りを効率化し、安心して暮らせる街づくりに貢献したい考えだ。

 実験では、独居高齢者宅にIoT(Internet of Things:モノのインターネット)電球を設置する。同電球が一定時間、点灯または消灯されないと、翌日に指定した高齢者の親族や知人のメールアドレスに、異常検知を知らせる(図1)。

図1:IoT電球を活用した安否確認のイメージ

 IoT電球がメールを発信後は、次のような流れで安否を確認する。(1)メールを受信した親族や知人やが高齢者に連絡して安否を確認、(2)確認が取れなければネコサポの地域拠点「ネコサポステーション」に高齢者宅の訪問を依頼、(3)同ステーションのスタッフが高齢者宅で安否を確認、(4)応答がない場合や異常があれば地域包括支援センターや警察などに連絡する。

 IoT電球には「HelloLight(ハローライト)」(ハローライト製)を使用する。電球と通信用のSIMが一体化された電球で、専用機器やWi-Fi環境なしに、電球単体が点灯/消灯を検知する。SIMには、「SORACOM IoT SIM」(ソラコム製)を搭載し、LPWA(Low Power Wide Area)通信によりメールを送信する。

 ハローライトによれば、HelloLightは2019年5月末の出荷以降、独居高齢者などの見守り用途に、民間・公共住宅などへの導入が進んでいる。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名ヤマト運輸
業種物流
地域東京都多摩市(実証地域)
課題独居高齢者の安否を確認したい
解決の仕組み一定時間、点灯または消灯されないと指定先にメールを発信するIoT電球を使って安否を確認する
推進母体/体制ヤマト運輸、ハローライト
活用しているデータIoT電球のON/OFF情報
採用している製品/サービス/技術IoT電球「HelloLight(ハローライト)」(ハローライト製)、LPWA
稼働時期2020年6月22日(実証実験の開始時期)