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独ビットブルク市がCOVID-19対応で高齢者とボランティアをマッチング、トヨタ・モビリティ基金の都市OS上で

DIGITAL X 編集部
2020年6月29日

ドイツ西部のビットブルク市が、困りごとを抱える高齢者と支援ボランティアをマッチングするサービスを2020年6月2日から開始している。トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation:TMF)が提供するデジタルプラットフォームを利用する。TMFが2020年6月2日に発表した。

 ドイツ西部にあるラインラント=プファルツ州のビットブルク市は、中山間地域にある都市。過疎化や高齢化により公共交通が縮小している。そうしたなか、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、同市の高齢者は外出を控えるようになり、通院や買い物など日常生活に支障が出始めた。

 そこで同市は、高齢者と彼らを支援するボランティアをスマートフォンを使ってマッチングするサービスを開始した(図1)。支援を望む高齢者が必要なサービスを検索したり、高齢者のニーズに応えられるボランティアを提案したりが可能だ。スマートフォンやインターネットに接続できない人に向けては、コールセンターを開設し電話でも受け付ける。

図1:ドイツ西部のビットブルク市が開始した高齢者とボランティアのマッチングサービスにおけるスマホの画面例

 マッチングサービスは、同市とトヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation:TMF)が進める住民の生活向上や地域産業の競争力向上を目的としたプロジェクトの一環。構築を進める「デジタルプラットフォーム(都市OS)」を使って実現した。

 デジタルプラットフォーム(都市OS)では、行政や、医療、地域産業支援、モビリティなど。地域が必要とする、さまざまなサービスの提供を目指している。

 TMFは今後、ビットブルク市が開始したマッチングサービスを中山間地域の生活を支えるための重要アプリケーションに位置付け、近隣地域にも展開していく予定である。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名独ラインラント=プファルツ州ビットブルク市
業種公共
地域ビットブルク市
課題過疎化・高齢化などで公共交通機関のサービスが縮小する中、新型コロナウイルスへの感染を避けるため高齢者が外出を控えるようになり日常生活に支障をきたしている
解決の仕組み高齢者が必要とするサービスと、それを提供できるボランティアのマッチングを図る
推進母体/体制ビットブルク市、トヨタ・モビリティ基金(TMF)
活用しているデータボランティアが提供できるサービス情報など
採用している製品/サービス/技術「デジタルプラットフォーム(都市OS)」(TMFが提供)
稼働時期2020年6月2日