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カネカ、生産設備の停止回避に向け異常予兆の検知システムを導入

DIGITAL X 編集部
2020年6月29日

カネカは、同社高砂工業所(兵庫県高砂市)において、突発トラブルによる生産停止を回避するために、オンライン異常予兆検知システムを2019年7月から本番稼働させている。システムを提供するアズビルが2020年6月2日に発表した。

 カネカの高砂工業所(兵庫県高砂市)は、化成品や合成樹脂などを生産する同社の主力工場。生産を止めない安定した工場を目指し、運転管理と設備強化を推進してきたが、予期しない突発トラブルによる生産停止の回避が課題だった。

 同課題を解消するために、化学品などのバッチプロセスを対象にしたオンラインの異常予兆検知システムを導入。2019年7月から本番稼働させている。

 本稼働に先立ちカネカでは、過去のデータを予兆検知性能を確認した。異常データに対して欠報や誤報を起こさないかなどだ。加えて、警報に対する人の認知のしやすさや操作の簡便性といったオペレーターの操作性や、他工場に展開する際のコストや手間なども確認した。

 カネカが導入したのは、アズビルが開発・販売する「BiG EYES R200」。連続プロセスが対象の「BiG EYES」をバッチプロセス向けに機能強化したパッケージ製品だ。

 バッチプロセス向け強化では、多数の品種や製造単位(ロット)に対応するために、センサーデータのほか、制御システムやMES(製造実行システム)からの情報を加味して異常予兆を検知できるようにしたとしている。

 BiG EYES R200の発売は2019年8月。2020年1月末までに化学市場を中心10システムを受注しているという。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名カネカ
業種製造
地域兵庫県高砂市(カネカ高砂工業所)
課題突発トラブルによる生産停止を回避したい
解決の仕組み製造設備の異常予兆を検知する
推進母体/体制カネカ高砂工業所、アズビル
活用しているデータ製造設備の稼働データ
採用している製品/サービス/技術バッチプロセス向けオンライン異常予兆検知システム「BiG EYES R200」(アズビル製)
稼働時期2019年7月