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西日本フィナンシャルホールディングス、顧客1人ひとりとの対話に向けグループ内の顧客情報を一元管理へ

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2020年6月30日

西日本フィナンシャルホールディングスは、顧客1人ひとりのニーズに沿ったOne to Oneマーケティングの体制を強化するため、グループ会社共通のマーケティング基盤を導入し、2020年6月30日に本番稼働させた。グループが持つ顧客情報を一元管理し、顧客中心のサービス提供に生かす。システムを提供したセールスフォース・ドットコムが同年6月29日に発表した。

 西日本フィナンシャルホールディングス(西日本FH)は、顧客満足度や顧客体験を高め、長期的な関係を構築するためにOne to Oneマーケティングの体制強化を図っている。そのため、顧客接点のフロント機能を担うマーケティング基盤をグループ共通の仕組みに刷新し、2020年6月30日から本番運用する。

 新基盤の対象は、西日本シティ銀行、長崎銀行、九州カード、西日本シティTT証券などのグループ会社。各社が持つ顧客のデータを一元的に集約・管理し、顧客を中心としたサービスを開発・提供する考えだ。

 One to Oneマーケティングは、同社の中期経営計画「飛翔2023~地域の元気を創造する~」の基本戦略の1つ。地域の金融機関として、観光資源やブランドの創出、商店街の再活性化、移住や定住の促進、農業の第6次産業化など、地域の発展に向けたサービス提供を担いたいとしている。

 導入したマーケティング基盤は、「Salesforce Marketing Cloud」(米SalesForce.com製)。今後は、コールセンターやCRM(顧客関係管理)のシステムも刷新し連携を図り、顧客接点の強化と一元化を進める計画である。

 西日本FHは、これまでにスマートフォン用アプリケーション「西日本シティ銀行アプリ」を提供。2020年6月19日時点で70万件のダウンロードがあり、それらに基づくビッグデータ解析に取り組んできた。だが、銀行取引のデジタル化による来店客の減少や顧客接点の多様化が進む中では、チャネル間の連携や自動化、データに基づく顧客サービスの強化が必要だと判断した。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名西日本フィナンシャルホールディングス
業種金融・保険
地域福岡市
課題中期経営計画「飛翔2023~地域の元気を創造する~」の基本戦略の1つであるOne to Oneマーケティングを強化したい
解決の仕組みグループ共通のマーケティング基盤を導入し顧客情報を一元管理する
推進母体/体制西日本フィナンシャルホールディングス、セールスフォース・ドットコム
活用しているデータグループ各社が保有する顧客情報
採用している製品/サービス/技術マーケティング基盤のクラウドサービス「Salesforce Marketing Cloud」(米SalesForce.com製)
稼働時期2020年6月30日