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デンバー国際空港、旅行者や職員の安全性確保に向け非接触な生体認証技術を導入

DIGITAL X 編集部
2020年7月20日
図1:デンバー国際空港の様子。全米で5番目に利用客数が多いという(新型コロナ流行前に撮影)

米国のデンバー国際空港(コロラド州)は、空港での旅行者の安全確保を目的に、空港全域に非接触な生体認証の仕組みを導入する。チェックイン手続きなどを物理的な接触を避けながらができるようにする。2020年夏にパイロット事業を開始した考え。実行に向けて戦略的提携を結んだ米Daonが2020年6月8日(米国時間)に発表した。

 デンバー国際空港が導入を決めたのは、非接触での生体認証の仕組み。空港全域を対象に物理的な接触を最大限に避けることで、新型コロナウイルスにより揺らいだ旅行者の安心・信頼の回復を図るとともに、職員も安心して働けるようにする。

 導入を検討しているソリューションは3つ。1つは、空港の自動チェックイン機や自動ゲートにおける本人確認。旅行者らは予約システムを使って搭乗などを登録しておくと、特定の時間帯にのみ生体認証により空港や特定エリアへの入場を許可する。空港での移動中の物理的接触を最小限に抑える。

 2つ目は、健康状態の確認。IDと健康証明をスマートフォンに登録し、その証明書を非接触リーダーにかざして健康状態を確認する。感染リスクの軽減を図る。

 3つ目は、空港内の店舗や飲食店などでの注文と支払いシステム。事前に登録済みのIDとスマートフォンを使って決済する。

 生体認証の認証プラットフォームには米Daonの「IdentityX」を採用する。Daonはアイルランドで1999年に創業した生体認証技術や本人確認技術の開発会社。現在は米バージニア州に本社を置いている。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名デンバー国際空港
業種交通
地域米国コロラド州
課題新型コロナウイルスで不安になっている旅行者が安心して空港を利用できるようにしたい
解決の仕組みチェックインゲートや店舗などで生体認証を使って非接触で手続きや支払いなどができるようにする
推進母体/体制デンバー国際空港、米Daon
活用しているデータ旅行者や職員の生体認証情報、空港利用の予約情報など
採用している製品/サービス/技術生体認証「IdentityX」(Daon製)
稼働時期2020年夏(パイロットプログラムの実施時期)