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住友ベークライト、製造工程をIoT/AIで制御し生産効率を20%向上

池田 真也(DIGITAL X 編集部)
2020年7月21日

プラスチック製品を製造する住友ベークライトは、製造工程にAI(人工知能)などを適用することで自立制御を実現し、主力工場の生産ラインの生産効率を20%高めた。2020年6月16日に発表した。

 住友ベークライトが実現したのは、製造工程の自立制御。生産ラインにIoT(Internet of Things:モノのインターネット)を導入し、センサーが収集した稼働情報をAIで分析し制御する(図1)。国内4カ所の主力工場では生産効率が20%向上したという。

図1:デジタル化された製造工程の流れ

 自動制御ではまず、センサーで収集した装置の稼働情報や品質にかかわる評価情報などをAIで分析し、異常値を発見すると数値化して記録。そこから各製造工程の異常予兆を検知したり、人の経験に頼っていた装置の制御ルールを可視化し新たな制御ルールを作成したりした。

 この各工程の制御ルールを分析することで、従来は困難だった機能性化学品を一定数量、品目ごとに連続生産する「バッチ連続型生産ライン」を自動で制御する。

 AIには、NECのAI技術群「NEC the WISE」を採用した。データ分析には、センサー間の不変的な関係性(インバリアント)をモデル化する「インバリアント分析技術」を用いている。

 また製造工程のデータ収集では、通信規格の異なる生産設備の情報を統合するために、エッジコンピューティングのためのソフトウェア基盤「Edgecross」を採用した。複数の設備メーカーの設備から生産現場のデータを取得し一元管理し、データの可視化・分析ができる環境を整えた。

 住友ベークライトとNECは今後も、AIやIoTなどのデジタル技術を積極的に活用し、国内の他の生産拠点や海外拠点への導入を進める考えだ。

デジタル変革(DX)への取り組み内容
企業/組織名住友ベークライト
業種製造
地域東京都品川区
課題人手不足に悩む生産現場の生産効率を高めたい
解決の仕組みAI/IoT機器により製造工程を自立制御する
推進母体/体制住友ベークライト、NEC
活用しているデータ生産機器の稼働データ
採用している製品/サービス/技術AI技術群「NEC the WISE」(NEC製)
稼働時期2020年6月